「アフターピルを安く入手する方法はあるの?」
「産婦人科でアフターピルだけもらうことはできるの?」
このような疑問やお悩みをかかえていないでしょうか。
アフターピルは保険適用外の薬であり、主に産婦人科への受診や、オンライン診療を受けることで購入できます。
本記事を読めば、なかなか人には聞きづらい、アフターピルの値段や特徴、購入場所などについて知ることができるでしょう。
いざというときのために、アフターピルについて詳しく知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
【種類別】アフターピルの値段相場
アフターピルは保険適用外であり、値段はピルの種類や医療機関によっても異なります。
アフターピルの種類ごとの値段相場や、それぞれの特徴は次の表のとおりです。
ノルレボ | レボノルゲストレル | プラノバール | エラ(エラワン) | ジョセイ | |
---|---|---|---|---|---|
値段相場 | 約15,000〜20,000円 | 約8,000〜20,000円 | 約4,000〜 10,000円 | 約8,000~15,000円 | 約10,000~15,000円 |
服用時間 | 72時間以内 | 72時間以内 | 性交後72時間以内と、その12時間後 | 120時間以内 | 120時間以内 |
用法用量 | 1回1錠 | 1回1錠 | 1回2錠を2回 | 1回1錠 | 1回1錠 |
副作用 | 副作用は少ないが、下記のような副作用が出ることもある。 ・不正出血 ・吐き気 ・腹痛 ・下痢 ・疲労感 ・頭痛 ・眠気 ・めまい など | 副作用は少ないが、下記のような副作用が出ることもある。 ・不正出血 ・吐き気 ・腹痛 ・下痢 ・疲労感 ・頭痛 ・眠気 ・めまい など | 副作用が出やすい。 ・吐き気 ・嘔吐 ・むくみ ・体重増加・食欲不振 ・血栓症 など | 副作用は少ないが、下記のような副作用が出ることもある。 ・吐き気 ・嘔吐 ・不正出血 ・頭痛 ・だるさ ・腹痛 など | 副作用は少ないが、下記のような副作用が出ることもある。 ・吐き気 ・嘔吐 ・不正出血 ・頭痛 ・だるさ ・腹痛 など |
ぞれぞれのアフターピルの特徴や副作用、服用の際の注意点などについても見ていきましょう。
ノルレボ
ノルレボは、2011 年に日本で初めて承認されたアフターピルです。
主成分は、黄体ホルモンである「レボノルゲストレル」で、一部の低用量ピルにも採用されています。
ノルレボの値段相場は次のとおりです。
値段相場 | 約15,000〜20,000円 |
ルナレディースクリニック | 15,000円~ |
<ノルレボの飲み方>
性交後72時間以内に、1回1錠を服用する。
<ノルレボの特徴>
- 国に認可されたアフターピルである
- 副作用が少ない
- 避妊効果が高い
- 1回の服用で済む
- 費用は比較的高額
<ノルレボの主な副作用>
ノルレボはアフターピルのなかでも副作用の少ない薬ですが、次のよう症状が出る可能性もあります。
- 不正出血
- 吐き気
- 腹痛
- 下痢
- 疲労感
- 頭痛
- 眠気
- めまい など
<ノルレボを服用する際の注意点>
ノルレボを使用する際は、性交後から72時間以内に服用しましょう。
早く服用するほど、避妊成功率は高まります。
レボノルゲストレル
レボノルゲストレルは、2011年に日本で初めて承認されたアフターピルである「ノルレボ」のジェネリック医薬品です。
従来の緊急避妊法である「ヤッペ法」よりも妊娠阻止率が高く、副作用も少ないことから、アフターピルのなかでも最も使用されている薬です。
実際にルナレディースクリニックでも、性交後72時間の服用に適したケースでは、レボノルゲストレルをおすすめしています。
レボノルゲストレルの値段相場や、ルナレディースクリニックでの値段は次のとおりです。
値段相場 | 約8,000〜20,000円 |
ルナレディースクリニック | 15,000円~ |
<レボノルゲストレルの飲み方>
性交後72時間以に、1回1錠を服用する。
<レボノルゲストレルの特徴>
- ノルレボのジェネリック医薬品である
- 副作用が少ない
- 避妊効果が高い
- 1回の服用で済む
<レボノルゲストレルの主な副作用>
- 頭痛
- 眠気
- 不正出血
- だるさ
- めまい
- 腹痛
- 下痢
- 疲労感 など
<レボノルゲストレルを服用する際の注意点>
レボノルゲストレルを使用する際は、性交後から72時間以内に服用する必要があります。
早く服用するほど、避妊成功率は高まります。
プラノバール
プラノバールは、「黄体ホルモン(ノルゲストレル)」と「卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール)」という、2種類の女性ホルモンからできている薬です。
プラノバールは中用量ピルであり、緊急避妊薬としては認可されていませんが、「ヤッぺ法」では緊急避妊を目的として使用されます。
ヤッペ法とは、避妊効果を得るために、プラノバールを決められた時間ごとに服用する方法です。
ヤッペ法は従来から用いられてきた緊急避妊法であるものの、副作用の起こりやすさや避妊成功率の低さ、服用の手間などがデメリットとして挙げられます。
そのため、性交後72時間の服用対象であれば、基本的にはノルレボ(レボノルゲストレル)が選択されるでしょう。
プラノバールの値段相場は次のとおりです。
値段相場 | 約4,000〜10,000円 |
※ルナレディースクリニックにおけるプラノバールの取り扱いはありません。
<プラノバールの飲み方>
性交後72時間以内にプラノバール錠を2錠、さらに12時間後に2錠服用する。
<プラノバールの特徴>
- 吐き気や嘔吐などの副作用が起こりやすい
- 避妊効果が低い
- 服用の手間がかかる(時間をおいて2回服用する)
- 費用が安い
<プラノバールの主な副作用>
- 吐き気
- 嘔吐
- むくみ
- 体重増加
- 食欲不振
- 血栓症 など
プラノバールは、アフターピルのなかでも副作用が起こりやすい薬であり、とくにむくみや体重増加が生じやすいといわれています。
また、プラノバールの重大な副作用のひとつに、血管内に血の塊が詰まる病気である「血栓症」が挙げられます。
服用中に足の痛みや腫れ、だるさなどがみられた場合は、すぐに服用をやめて医療機関を受診しましょう。
<プラノバールを服用する際の注意点>
プラノバールの副作用である血栓症を防ぐため、水分摂取を心がけましょう。
喫煙は血栓症のリスクを高めるため、とくにプラノバール服用中は禁煙が望ましいといえます。
エラ(エラワン)
エラ(エラワン)は、黄体ホルモン(ウリプリスタール酢酸エステル)が配合されたアフターピルです。
一般的なアフターピルは、性交後72時間以内に服用する必要がありますが、エラ(エラワン)は120時間以内に服用すれば効果を得られるとされています。
日本では未承認の薬ですが、ほかのアフターピルに比べて避妊効果を期待できる期間が長いことから、一部のクリニックで採用されています。
エラ(エラワン)の値段相場や、ルナレディースクリニックでの値段は次のとおりです。
値段相場 | 約8,000~15,000円 | |
ルナレディースクリニック | 15,000円~ |
<エラ(エラワン)の飲み方>
性交後120時間以内に、1回1錠を服用する。
<エラ(エラワン)の特徴>
- 日本では未承認(海外では一般的に使用されている)
- 服用できる期間が120時間以内と長い
- ノルレボやレボノルゲストレルよりも高い避妊効果が期待できる
- BMI30以上の高度肥満の場合でも十分な避妊効果が得られる
エラ(エラワン)は、ほかのアフターピルでは効果が得られにくい肥満体質(BMI値30以上)の方においても効果が期待できる薬です。
<エラ(エラワン)の主な副作用>
- 吐き気
- 嘔吐
- 不正出血
- 頭痛
- だるさ
- 腹痛 など
<エラ(エラワン)を服用する際の注意点>
エラ(エラワン)は海外製の薬であり、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
購入の際は安全面を考慮し、通販サイトでの個人輸入ではなく、産婦人科(医師が正規ルートで入手)の対面診療やオンライン診療を利用しましょう。
ジョセイ
ジョセイ(ウリプリスタル酢酸エステル)は、「エラワン」のジェネリック医薬品です。
性行為後120時間以内に服用することで、高い避妊効果が期待できます。
ジョセイの値段相場や、ルナレディースクリニックでの値段は次のとおりです。
値段相場 | 約10,000~15,000円 | |
ルナレディースクリニック | 15,000円~ |
<ジョセイの飲み方>
性行為後120時間以内に1回1錠服用します。
<ジョセイの特徴>
- 日本では未承認(海外では一般的に使用されている)
- 服用できる期間が120時間以内と長い
- ノルレボ錠やレボノルゲストレル錠より高い避妊効果が期待できる
- BMI30以上の高度肥満の場合も十分な避妊効果が得られる
<ジョセイの主な副作用>
- 吐き気
- 嘔吐
- 不正出血
- 頭痛
- だるさ
- 腹痛 など
<ジョセイを服用する際の注意点>
日本では未承認の薬であるため、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
ジョセイを使用したい場合は、取り扱いのある産婦人科の受診やオンライン診療を利用しましょう。
アフターピルが保険適用外になる理由
全国健康保険協会によると、保険適用の主な対象は「病気やケガの治療」です。
その点、アフターピルの目的は病気の治療ではなく妊娠の予防であるため、アフターピルは保険適用外となっています。
<全国健康保険協会における保険適用の要件>
健康保険の「療養の給付」は、病気やケガをしたときの治療を対象として行われます。 このため、日常生活に何ら支障がないのに受ける診療(美容整形など)に健康保険は使えません。 妊娠も病気とはみなされないため、正常な状態での妊娠・出産は健康保険の適用から除外されています。 |
引用:全国健康保険協会|保険証を提示して治療を受けるとき(療養の給付)
アフターピルはどこで買う?
また2024年7月時点現在、特定の条件に当てはまる方は、一部薬局における試験販売での購入が可能です。
アフターピルは原則、産婦人科の対面診療またはオンライン診療を受けることで入手できます。
ここでは、下記の購入方法について詳しく解説します。
- 産婦人科の対面診療
- 産婦人科のオンライン診療
- 薬局(試験販売)
それぞれの方法の概要や流れについて見ていきましょう。
産婦人科の対面診療
まずは、産婦人科の対面診療でアフターピルを処方してもらう際の流れについて、ルナレディースクリニックの場合を例に紹介します。
ルナレディースクリニックの処方の流れ
- ご予約
- 事前問診への回答
- 来院・受付
- カウンセリング・診察
- お会計
- 処方(クリニックで薬を受け取る)
診察では、主に最終月経の日や性交日、妊娠経験などの確認があります。
診察後は、基本的に院内で薬を受け取れます。
ルナレディースクリニックをご利用いただく場合は、24時間いつでもLINEで簡単に予約可能です。
事前にWEB問診にお答えいただければ、クリニックでの待ち時間の短縮もできます。
ルナレディースクリニックでは、男性同伴のご来院はお控えいただいておりますのでご注意ください。
産婦人科のオンライン診療
厚生労働省が実施する研修を受けた医師であれば、オンライン診療での処方せんの発行も可能です。
ここでは、産婦人科のオンライン診療でアフターピルを処方してもらう際の流れについて、ルナレディースクリニックの場合を例に紹介します。
ルナレディースクリニックの処方の流れ
決済(原則クレジットカード)の確認後は、ご自宅へのアフターピルの発送がおこなわれます。
費用はアフターピルの料金に加えて、医師診察代の3000円と、送料500円~1000円がかかります。
ルナレディースクリニックにおけるオンライン診療では、専用アプリのダウンロードや登録は不要です。
LINEのみで、診療予約から相談員・医師とのやりとりまで完結できます。
薬局(試験販売)
アフターピルは、原則薬局での購入はできません。
しかしは、現在(2024年7月時点)は厚生労働省により、一部薬局での試験販売(研究)がおこなわれています。
ただし、すべての女性が薬局でアフターピルを購入できるわけではありません。
購入できるのは、「緊急避妊薬を購入して服用を希望し、研究参加に同意できる16歳以上の女性(本人)」です。
※未成年(16歳~17歳)は、本人と保護者などの同意が必要(薬局への同伴が必須)
一方で、「男性」や「代理人の方」、「妊娠が心配な性交から服用までの時間が72時間を超える方」などは購入できないため注意しましょう。
薬局の試験販売で購入する際の流れ
- 試験販売(研究)について理解する
- 電話で薬局へ事前相談する
- 持ち物(公的身分証明書や緊急避妊薬の購入費用など)を用意する
- 薬局で薬剤師と面談する
- 説明と同意・購入・服用
- アンケートへ回答する(1回目)
- アンケートへ回答する(2回目)
参考:公益社団法人 日本薬剤師会|緊急避妊薬を一部薬局で試験販売
薬局での販売は「試験販売(研究)」ではあるものの、アフターピルの費用(7,000~9,000円程度)は購入者負担であるため注意しましょう。
アフターピルに関するよくある質問
ここからは、アフターピルに関するよくある次の質問について回答します。
- 病院とオンライン診療はどっちが安い?
- 産婦人科でアフターピルだけもらうことはできる?
アフターピルについてより詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
病院とオンライン診療はどっちが安い?
アフターピルは自費診療であり、病院で診察を受けても保険が適用されるわけではありません。
そのため、病院とオンライン診療における値段の差はあまり大きくないといえます。
薬代はアフターピルの種類によって異なるものの、どちらも約4,000~20,000円です。
購入方法は、「対面で医師に相談したい」「忙しいので家で隙間時間に診察を受けたい」といったニーズに合わせて選択するとよいでしょう。
産婦人科でアフターピルだけもらうことはできる?
産婦人科でアフターピルをもらうには、医師の診察を受ける必要があります。
医師と話すのが恥ずかしく感じる方もいるかもしれませんが、健康状態を確認したり、副作用について説明したりする必要があるため、診察なしでアフターピルだけを受け取ることはできません。
急いでアフターピルを服用したい状況であれば、優先的に対応してくれる可能性もあるため、受付けで相談してみるとよいでしょう。
まとめ
アフターピルの値段の相場は、種類によっても異なるものの、約4,000~20,000円です。
アフターピルは保険適用外であり、医療機関を受診しても費用は全額自己負担となります。
アフターピルを購入するには、原則医師による対面診療やオンライン診療が必要です。
しかし、2024年7月現在は、一部の薬局での試験販売が実施されており、特定の条件を満たす方であれば対象の薬局での購入が可能となっています。 本記事を参考に、ご自身の状況に合った種類のアフターピルや、適した購入方法を見つけてみてください。