中絶手術後の注意点|症状や後遺症、生理や妊娠について

妊娠初期(12週未満)の中絶手術の方法には、「吸引法」と「掻爬(ソウハ)法」があります。

当院では、手術時間がより短く、身体への負担も少ないことから、吸引法を採用しています。

吸引法の手術後、数日から1~2週間ほどの間で、腹痛や出血・発熱などの症状が出ることがありますが、多くの場合は、過度に心配する必要はありません。

ただし中絶手術後に激しい腹痛や大量の出血がある場合は、すみやかにクリニックに連絡し受診してください。

中絶後の生理

中絶手術の後に生理が再開するタイミングで多いのは、術後1~2か月後です。生理の再開には個人差があり、生理不順の方の場合は、さらに遅れることもあります。

中絶手術後の最初の生理は、これまでの生理と異なる場合があります。

経血の量や、生理の期間、痛み、経血の色などが「いつもとは違う」と感じることがありますが、生理が数回くることで通常の生理に戻っていきます。

多くの場合は遅くても、術後3〜4ヶ月後には生理が再開されますが、それ以上経っても生理がこない場合は、手術を行ったクリニックへご連絡のうえ受診ください。

中絶手術後の性交渉は妊娠しやすいので避妊が重要

中絶手術をしてから、出血がおさまっていれば術後1~2週間で性交渉が可能になります。

しかしながら、出血が収まるころは、排卵の時期と重なるケースが多く、妊娠する可能性が高まります。

望まない妊娠をしないために、必ず避妊をしましょう。

当院では低用量ピルの処方もできるので、ご相談ください。

また、「一度中絶すると、妊娠しにくい体質になってしまうのでは?」と心配される方も見受けられますが、吸引法による中絶手術によって、その後の妊娠確率が下がったり、不妊症になったりすることはありません。

中絶手術直後の過ごし方は安静

中絶手術の直後は、睡眠をしっかりととって、安静に過ごしましょう。

入浴や飲酒、仕事の再開日などは、医師と相談して決めると安心です。

できるだけ安静にする

中絶手術から2~3日は、できるだけ安静にして過ごしましょう。

手術当日は、麻酔の影響によって頭がぼんやりすることがありますが、翌日には麻酔が切れて通常に戻ります。

手術の翌日から1~2週間ほどかけて、子宮の状態は戻り、出血や下腹部痛が徐々に改善していくのです。ホルモンバラスは数か月かけてゆっくりもとに戻ります。

術後に安静を保つことで回復が早くなり、出血量などを少なく抑えられるため、出血のある期間は無理をしないでゆっくり過ごしましょう。

中絶手術の当日はシャワーのみ

中絶手術の後は、感染症をおこす可能性があるため、湯船に浸かる入浴は避け、シャワーのみで過ごしましょう。

湯船に浸かる入浴は、中絶手術から1週間後に行う診察をうけ、医師の許可が出てからにしましょう。

中絶後の仕事

手術後のお仕事を開始する時期については、お仕事内容や症状によって再開時期が異なるため、医師に相談してください。

体に負担が少ないデスクワークのお仕事で、発熱・出血・腹痛などの症状が悪化していない場合は、翌日から働く方もいらっしゃいます。

いっぽうで、営業や立ち仕事、重いものを運ぶ重労働などは、術後の出血が長引く可能性があるため、少なくとも2〜3日は休暇をとることをおすすめします。

いずれにしても、中絶手術前に医師と相談しておくとよいでしょう。

飲酒は出血がなくなってから

飲酒については、手術の翌日以降であれば、基本的に問題はありません。とはいえ出血している時期は、酒量は控えめにしましょう。

手術の当日は、十分に出血がおさまっていないことや、麻酔の作用が身体に残っている可能性があるため、アルコールの摂取を控え、安静にすることをおすすめします。

中絶後によくある症状・後遺症

中絶手術後は、出血や腹痛、発熱、吐き気などの症状が出ることがあります。

主な症状や後遺症、診察の目安をお伝えします。

出血

吸引法で手術を行った場合、手術の翌日から出血量は徐々に減っていき、1~2週間程度で出血がおさまります。

出血量や色は個人差があり、おりもののような茶色い出血から、生理2日目のような鮮血までさまざまです。

出血が3週間以上続いたり、大量の出血がみられる場合は、手術をうけたクリニックにご相談ください。

また出血への対応は、術後の感染予防の観点からもタンポンではなく、生理用ナプキンを使用しこまめに取り換えましょう。

痛み

術後1週間ほどは、重い生理痛のような腹痛が生じることがあります。

この痛みは、妊娠によって拡張された子宮が、元に戻ろうと収縮するために起こるものです。

腹痛がつらい場合でも、市販されている生理痛用の鎮痛剤で改善することがほとんどですが、発熱を伴ったり、立っていられないほどの痛みがあったりする場合は、術後検診を待たずに受診してください。

発熱

手術後、発熱することがありますが、1~2日程度でおさまるケースが多いです。

38度以上の発熱が3日以上続いたり、38度以下の発熱が5日以上続く場合は、手術を受けたクリニックに連絡し、受診してください。

吐き気

麻酔が効きやすい体質の方の場合、中絶手術直の後は、数十分間、麻酔の影響でムカムカすることがあります。

吐き気は30分程度でおさまりますが、吐き気がある間は、飲食を控えましょう。

個人差があるため、なかには全く吐き気を感じない人もいます。

なお、妊娠初期のつわりによる吐き気は、中絶手術のあと徐々におさまっていきます。

精神不安定(中絶後遺症候群)

中絶手術を受けた方のなかは、「赤ちゃんごめんね」という思いから精神状態が不安定になり、PTSD(心的外傷ストレス障害)を発症する方もいます。

特に中絶を原因とするPTSDは、中絶後遺症候群(PAS)と呼ばれます。

当院では、安全できる手術を提供することはもちろん、ひとりひとりの悩みに寄り添っています。

「赤ちゃんのことを考えると涙が止まらない」

「なかなか立ち直れない」

「この精神状態がいつまで続くのか不安」

このようないったお悩みは一人で抱え込まないことが大切です。お気軽にいつでもご相談ください。

性犯罪被害の被害にあわれた方には、医療費の公費負担やメンタルケアに関して、警察は相談窓口(#8103)を設置しています。被害にあった方は、ひとりで悩まずにぜひ相談してください。

参照元:警察庁「性犯罪被害相談電話(全国統一)「#8103(ハートさん)」

中絶手術後の術後検診

術後検診は2回あります。

  • 1回目:中絶手術後1週間後
  • 2回目:中絶手術後2週間後

術後検診の費用は中絶手術の費用に含まれているため無料です。

出血や腹痛といった症状の有無や、子宮の状態を超音波検査や内診などで確認します。

中絶手術の具体的な流れはこちらで紹介しています。

中絶手術後は安静に。避妊は低用量ピルがおすすめ

中絶手術は、金銭的にも心身にも負担がかかります。

術後は安静に過ごし、からだの回復を第一に考えましょう。もしも、激痛や収まらない発熱などがあった場合は、手術を行ったクリニックに連絡し、診察を受けてください。

中絶手術後は生理がきていなくても、妊娠する可能性があるため、性交渉を行うときは避妊をしてください。

望まない妊娠を防ぐためには、避妊率の高さから低用量ピルをおすすめします。当院でも低用量ピルを取り扱っていますので、どのピルを飲んだらよいかなどの相談は、術後検診のときにお声かけください。

診療内容

※ 当院では、乳房に関すること・更年期障害治療・専門的な不妊治療は行っておりません