「最近おりものの様子がおかしい」「外陰部にかゆみがある」などの症状は、性器カンジダ症が原因かもしれません。性器カンジダ症は性行為による感染だけでなく、常在菌による自己感染の割合が高い性感染症です。「最近性行為はしていない」という方でもかかる恐れがあります。
この記事では、性器カンジダ症の症状、感染の原因、治療法から再発防止策までを紹介します。自身とパートナーの健康を守るためにもしっかりとチェックしておきましょう。
性器カンジダ症とは
性器カンジダ症は女性によくみられる病気の一つで、カンジダ属の真菌というカビの一種が引き起こす性器の感染症です。男性の発症率は比較的少ないです。
常在菌による自己感染が多いといわれていますが、性行為も感染経路の一つです。
性器カンジダ症にはどのような症状があるのか、詳しくチェックしてみましょう。
性器カンジダ症とは
性器カンジダ症になると、外陰部や膣にかゆみが生じます。外陰部の腫れや熱感なども伴うのが特徴です。
かゆみは温まったり布団に入ったりした後に強くなります。眠っている間に掻いてしまい、痛みが生じるケースもみられます。
ヨーグルトや酒粕のようなおりもの
性器カンジダ症では、おりものに異常が出ます。ヨーグルト状・カッテージチーズ状・酒粕状などと表現され、量が多く白濁しているのが特徴です。下着にも付着するため気付きやすいでしょう。
また、おりもののにおいが酸っぱく変わる場合があります。おりものに異変を感じたら、必ずクリニックで検査を受けることが大切です。
おりものの増加
性器カンジダ症は、おりものの増加も特徴の一つです。症状が軽いと上澄み液が混ざったヨーグルトのような水っぽい状態になったり、普段のおりものよりも塊になったものが増えたりします。酷くなると色が黄色や黄緑色に見えることもあります。
排尿障害
性器カンジダ症では排尿障害が起きます。
カンジダ性尿道炎は他の種類の尿道炎と症状が似ており、排尿時痛や透明でサラサラした分泌物が特徴です。尿道炎から膀胱炎にまで症状が進むと、頻尿や尿意切迫・血尿・排尿困難、さらに恥骨上部痛を起こすことがあります。
また、さらに症状が進むと腎盂腎炎になり、発熱することもあります。
性器の炎症
性器カンジダ症になると、女性の場合外陰部の発赤(皮膚や粘膜が充血して赤くなること)が起きます。
男性の場合は亀頭炎を起こし、亀頭に発赤が起きたり、腫れやできものができたりするのが特徴です。
男女共に自覚症状として性器のかゆみや違和感があります。
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性器カンジダ症の原因
性器カンジダ症の原因は、常在菌である「カンジダ菌」という真菌です。カンジダ菌は性器・皮膚・口腔内・消化管などに常に存在しています。何かの理由で性器のカンジダ菌が増殖した際に起こる病気が性器カンジダ症です。
主な要因は、以下の通りです。
・風邪をひいたとき
・抗生剤の使用後
・疲れたとき
・ストレスで免疫力が低下したとき
・ホルモンの変化(妊娠中、ピル内服中)
・下着の過度な締め付けや蒸れ
など
また、特殊な例として、糖尿病やHIV感染症、ステロイド剤や免疫抑制剤などで免疫力が下がっている場合にも発症します。
性器カンジダ症の治療方法
ここでは、性器カンジダ症の主な治療法と、症状を放置した場合に起こることを紹介します。
性器カンジダ症の治療方法
性器カンジダ症と診断された場合の治療法には、膣内洗浄と抗菌薬の使用があります。一般的な治療方法は以下の通りです。
・毎日通院して、膣内洗浄と膣坐薬の挿入を行う
・毎日の通院が不可能な場合は、週に1回通院し、膣内洗浄と膣坐薬の挿入を行う
・医師の指示に従い、自分で外用薬を患部に塗る
治療期間は通常1〜2週間です。
症状によっても使用する薬は異なり、症状に応じて内服薬(膣内に挿入する薬)、膣坐薬、外用薬(外陰部に塗る軟膏)などが処方されます。
膣カンジダの治療薬を3日間使用しても症状が改善されないときや、6日使い続けても症状が消失しない場合は、他の病気が原因かもしれません。その際は再度病院の受診が必要です。
性器カンジダ症を放置するとどうなる?
性器カンジダ症は自然治癒する場合もあります。一方で、放置するとかゆみで患部を掻いてしまい、傷から炎症が起こることもあります。不快感も伴うため、病院を受診するようにしましょう。
特に妊婦が性器カンジダ症に感染している場合は、母子感染のリスクも高まるため、疑わしい場合は早急な検査が必要です。
病院を受診することで、性器カンジダ症と類似した他の病気の可能性も一緒に確認することができます。「おかしいな」と思った場合は、自己判断に頼らず、専門家である医師に任せましょう。
カンジダが治ったサイン
治療を受けた後、どのような状態を目安に性器カンジダ症が治ったと判断すべきかわからない方も多いでしょう。
ここからは、性器カンジダ症が治ったサインについて紹介します。ただし、治療を続けるべきか否かについては必ず医師の判断を仰ぐようにしてください。
おりものの変化
性器カンジダ症は、おりものの量の増加や、おりものがヨーグルト状・カッテージチーズ状・酒粕状といった状態に変化することが特徴です。
性器カンジダ症が治れば、このような異常がなくなります。おりものが通常時の状態に戻るまでは様子をみましょう。
かゆみの消失
性器カンジダ症になると外陰部や膣にかゆみが生じ、外陰部の腫れや熱感なども伴います。かゆみは温まったときに強くなり、眠っている間に掻いてしまうこともあります。
この特徴的なかゆみがなくなることも、性器カンジダ症が治ったサインの一つです。
再発防止のためにできること
一度性器カンジダ症を治療した後に、再発してしまう方もいます。特に体の免疫力が低下すると、再度カンジダ菌が繁殖しやすくなってしまいます。
再発を防ぐにはどのようなことに気を付ければよいのか、詳しく解説します。
体調管理をする
日頃から睡眠や食事に気を遣い、疲労やストレスを溜めないようにするといった、免疫力を低下させないための体調管理が欠かせません。特に生理前後や妊娠中などのホルモンバランスが不安的な時期には、発症のリスクも高くなります。
無理をしすぎないよう意識し、気持ちをリラックスさせましょう。
洗いすぎに注意する
カンジダ菌の増殖を防ぐためには、陰部を清潔に保つことが大切です。しかし、過度な洗浄は膣内環境を乱してしまいます。
体を洗う際は陰部には石けんを使用せず、ぬるま湯でこすらずに優しく洗い、膣内の洗浄は避けましょう。また、陰部を濡れたまま放置すると菌が繁殖しやすい環境になります。タオルでこすらず、ポンポンと優しく水分を取り除くとよいでしょう。
陰部が蒸れないようにする
特に生理のときにタンポンやナプキンを長時間着用していると、膣内やデリケートゾーンが湿度の高い状態になってしまいます。少なくとも2~3時間おきには新しいものに変えることをはじめ、清潔に保つことを心がけましょう。
また、通常時も不潔な下着の着用や、ガードル等での過度な締め付けは体へのストレスになります。なるべく通気性のよい下着を身に付けましょう。
まとめ
性器カンジダ症は、カンジダ属の真菌というカビの一種が引き起こす性器の感染症です。女性によくみられる性感染症で、常在菌による自己感染が多い傾向ですが、性行為でも感染します。また、性器カンジダ症は再発を繰り返しやすいといわれています。
そのため、日頃から体調管理や入浴時のデリケートゾーンの洗いすぎに気を付けましょう。生理のときにはデリケートゾーンが蒸れないようこまめにナプキンを変えるなど、自身の体に気を配ることも必要です。もし「性器カンジダ症かも」と不安な場合は、一度病院に足を運んでみることをおすすめします。
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