【医師監修】10代~20代に急増! 不妊の可能性も?クラミジアを徹底解説!!

この記事を書いた人
近都 真侑 
産婦人科医・産業医

近畿大学医学部卒業し、その後名戸ヶ谷病院で初期研修を得て千葉西総合病院と昭和大学の産婦人科にて勤務。ヤフー株式会社にて専属産業医を経て、JR東日本や株式会社ココナラなど述べ20社の産業医を歴任。

クラミジアという病名を耳にしたことがある人も多いのでは…。クラミジアとは性病のひとつで、現在10代~20代に急増していますそしてこのクラミジア は、誰にでも掛かるリスクがある病気です。

クラミジアをはじめとする性病は薬を飲めば治るものが多いですが、放っておくと不妊につながるなど恐ろしいリスクも有しています。今回当記事では、クラミジアの原因や症状など、詳しく解説していきます。

クラミジアは誰にでも掛かるリスクがあるので『クラミジアを放っておくとどうなるのか? 』、『クラミジアかもしれないと疑うべき症状にはどんなものがあるのか? 』など、今回の記事でしっかり理解しておくことをオススメします。

クラミジアとは

冒頭でも少し触れましたがクラミジアとは、原因菌であるクラミジア・トラコマティスの感染により引き起こされる性病のことを指します。

クラミジアはもともと、トラコーマや封入体性結膜炎という目の病気の原因菌として主流でしたが、日本の生活水準が上昇し、通常の生活においても清潔な水に触れるようになった現在では、菌が目に作用することはほぼありません。

クラミジア感染の原因

続いて、クラミジア感染の原因について詳しく見ていきましょう。

クラミジア感染の原因は、『クラミジア・トラコマティス』と呼ばれる細菌が粘膜から侵入し、尿道や子宮頸管、咽頭、直腸などにある人の細胞に寄生し、繁殖することが原因となって起こる感染症のことを指します。

クラミジアに感染する原因として挙げられるのが、精液や腟の分泌物、血液や唾液などの体液交換があるような性行為や、それに類似するような性的な接触行為です。

しかし、実はこの『クラミジア・トラコマティス』は非常に弱い菌なんです。

なぜなら、『クラミジア・トラコマティス』人の身体から出てしまうと長く生きることができません。

そのため、温泉での入浴などが原因で感染することは考えにくいでしょう。

クラミジアは、性行為時などに起きる粘膜や分泌物との接触以外で感染する可能性は低い感染症と覚えておきましょう。

主なクラミジアの感染経路

前記したように、クラミジアは感染者の粘膜や体液が直接ふれ合うことにより感染します。

主なクラミジアの感染経路をもう少し分かりやすく見ていきましょう。

例えば、コンドームを使用せずに性行為を行った場合に、男性の尿道に潜んでいたクラミジアが女性の膣へ感染する可能性があります。

また、その逆で女性の膣内へと潜んでいたクラミジアが男性の尿道を伝って感染する可能性も考えられるでしょう。

クラミジアの感染力は強く、感染者と性行為を行った場合、約50%以上の確率で感染すると言われています。

特に、若い女性の感染は急増していて、当記事が行った独自の調査では10代後半~20代前半の約10%が感染したことがあるという調査結果が出るほどでした。

クラミジアは喉からも感染する

咽頭にクラミジアの原因菌を保有している場合、フェラやクンニといった前戯から性器に感染する可能性もあります。

 クラミジアに感染している性器にオーラルセックスを行うことにより、咽頭クラミジアになってしまうことも考えられるでしょう。

さらに、咽頭クラミジアの場合、口内の粘膜が直接ふれ合うディープキスや唾液交換などから相手の喉に感染させてしまう可能性も少なくありません。

 しかし、クラミジアは人の細胞内でしか生きられないため、飲み物のまわし飲みなどから喉へ感染することはほぼありませんのでその点はご安心を。

10代後半~20代前半の女性の主な感染経路はやはり、フェラやクンニなどの前戯のみも含めた性行為でした。

クラミジアの症状

クラミジアが厄介な感染症とされている大きな理由の一つとして、男女ともに初期症状がないことが挙げられます。

男性のクラミジアの場合、気付かないうちに悪化してしまうと尿道から入った菌が徐々に繁殖していき、前立腺炎や副睾丸炎を引き起こすだけでなく、肝炎や腎炎など臓器にまで症状が出てしまう可能性も考えられます。 

そして、女性のクラミジアの場合は症状が進むことで、子宮内膜や腹腔内、卵管を伝って繫殖していき、卵管性不妊症や骨盤腹膜炎、子宮外妊娠を引き起こすことも考えられるでしょう。 

さらに、妊娠中の女性の場合は産まれてくる子どもにも感染し、結膜炎や肺炎という形で症状が出てくるリスクもあります

例え、相手が夫婦や恋人やなどでも性行為を頻繁に行っている方は定期的に検診に行くことが大切となるでしょう。

クラミジアの潜伏期間

クラミジアの潜伏期間は、男女問わず1週間から3週間である場合が多いです

また、オーラルセックスなど前戯などによってクラミジアが喉から性器へ感染した場合には、潜伏期間が通常より少し長くなってしまい、発症が遅くなる可能性も考えられます。

その理由は、咽頭クラミジアは病原菌の数が少ないことから、発症に必要な数まで増殖するための時間を有するからです。 

感染の機会からどのくらいの期間が必要かは、クラミジアの感染経路や種類によって異なりますので注意しておきましょう。

さらに、骨盤腹膜炎の原因が数年前にかかったクラミジアによるものであったりや、妊娠の際に検査を受けて初めてクラミジアが発覚するケースなど、イレギュラーなケースも珍しくありません

ずっと前に感染していたケースも

ごく稀になりますが、しばらく性行為をしていなかったのにクラミジアの感染が発覚する場合もあります。

このような場合は、実は既に数年前から感染していた可能性も考えられるんです。

かなり以前に感染したクラミジアが症状を現さずに潜んでいたり、以前に発症したクラミジアが完治していなかったなど、そのような形で保有していた病原菌が何かの拍子で発症してしまうこともあるようです。

潜伏期間の特定は難しい

クラミジアは、潜伏期間中に検査を受けても陽性反応が出ないこともあるので、その後気付かないうちに発症してしまい、他人に感染させてしまったり、悪化してしまいひどい症状になってしまうというケースも考えられます。

また、女性がクラミジアに感染した場合、発症後も約80%程が無症状であることからも正確な潜伏期間を特定することは難しいとされています。

上記の潜伏期間はあくまで目安であり、症状の有無に関わらず早めに検査をすることが重要ですが、早ければ早いほどよいというものでもありません。

クラミジアは子宮外妊娠など、たくさんのリスクも考えられます

『クラミジアの恐れがある』と思った際などには自分で判断せずに、必ずかかりつけ医に相談するなどの処置を取るようにしましょう。