アフターピルで避妊の失敗談とは?いつまでに生理が来ないと妊娠している?

アフターピルは避妊に失敗したり、性的被害を受けた方が、望まない妊娠をしないために有効な薬です。

飲むタイミングによっては99%という高い避妊率をほこるアフターピルですが、100%避妊に成功するわけではありません。

よくあるアフターピルの失敗談として「服用するタイミングが遅すぎた」「副作用でせっかく飲んだピルを嘔吐してしまった」「通販のアフターピルを飲んだのに妊娠してしまった」などがあります。

この記事では、アフターピルを服用したのに失敗してしまったよくある原因と、避妊に失敗したか成功したかはいつわかるのか、アフターピルを服用後の避妊などについて解説しています。

アフターピルを飲んだのに避妊に失敗!よくある3つの原因とは

アフターピルの失敗談をみると、大きくわけて3つの原因が考えられます。

  • ・アフターピルを服用するまでの時間が遅かった
  • ・アフターピルの副作用で嘔吐してしまった
  • ・通販のアフターピルを服用した

それぞれに理由について、詳しくみていきましょう。

アフターピルを服用するまでの時間が遅かった

「アフターピルを服用したのに妊娠してしまった」失敗談として、よくある失敗の原因は、妊娠リスクのある性交後からアフターピルの服用までの時間が長かったことです。

アフターピルには避妊効果のある時間が定められています。また、避妊失敗から服用までの時間がたつほど、避妊率は下がります。

例として、金曜に避妊に失敗した場合、土日に婦人科系のクリニックが休みだと、受診する日は避妊に失敗してから3日目にあたる月曜日です。アフターピルのノルレボは72時間以内の服用が必要なため、このケースだと避妊効果のある時間内に服用できない恐れがあります。避妊効果のある時間を過ぎると、当然ですが期待する避妊効果を得られないため、避妊に失敗し望まない妊娠をしてしまうことがあるのです。

また、アフターピルはいくつか種類や仕組みがあり、服用するまでの時間で妊娠率が変わります。

避妊失敗から服用するまでの時間ノルレボの妊娠率エラワンの妊娠率
直後~24時間0.4%1.6%
25~48時間1.2%2.1%
49~72時間2.7%2.3%
72~96時間1.8%
97~120時間1.1%

ノルレボは72時間(3日)以内の服用に対して、エラワンは120時間(5日)の猶予があります。エラワンは97~120時間で妊娠率が1.1%と、5日以内であれば効果が高いのが特徴です。

エラワンであれば、土日祝日を挟んだとしても避妊効果のある時間内に服用できます。また、オンライン診療で処方してもらえるアフターピルなので、服用するまでの時間に心配がある方は、エラワンをおすすめします。

当クリニックではエラワンのオンライン処方ができ、24時間いつでも自由な時間に問診を受けられます。クリニックに足を運ぶ時間がない、クリニックで受診することに抵抗がある方などは、オンライン処方を検討するとよいでしょう。

参照元:独立行政法人医薬品医療機器総合機構「ノルレボ錠 0.75mg(レボノルゲストレル)

アフターピルに関する詳しい情報はこちらで確認できます。

アフターピルの副作用で嘔吐してしまった

アフターピルは副作用がある薬のため、「服用後に嘔吐してしまった」という失敗談もあります。服用から2時間以内に吐いてしまった場合は、避妊効果を十分に得られません。

「ヤッペ法」という1970年代に発表された中用量ピルを使った避妊法は、副作用がとくに強くあらわれます。約50%の方に吐き気が現れ、14.8%の方が嘔吐したという報告があります。

アフターピルのひとつであるノルレボの副作用は、ヤッペ法と比べると少なく3.6%の方が胸のむかつきを感じているようですが、嘔吐した例はほとんどないようです。

当クリニックではヤッペ法のご案内は基本的にいたしません。副作用が少なく避妊効果の高いアフターピルを処方いたします。

とはいえ、アフターピルはお薬なので、副作用が出る方もいます。

もしも吐くことが心配な方は、あらかじめ医師に相談して吐き気止めを処方してもらうとよいでしょう。もし嘔吐してしまった場合は、すぐにクリニックまで相談してください。

参照元:日本産科婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)

アフターピルの副作用に関する情報はこちらで確認できます。

通販のアフターピルで妊娠した

ネット通販で購入したアフターピルには、偽薬の可能性があるため避妊に失敗する原因となります。

医療機関で処方されたアフターピルよりも値段が安く、手軽に入手できるため購入してしまう方がいますが、おすすめできません。

海外から個人輸入している薬には偽薬が多く、厚生労働省も注意喚起をうながしています。日本で処方される薬と同じ薬名であったとしても、ニセ薬や、含有されているホルモン量が異なる可能性があり、避妊効果がないどころではなく健康被害をこうむる危険性があります。

当然ながら偽薬だった場合は、避妊効果がある時間内に服用していても妊娠してしまう可能性があるため、ネット通販でピルの購入は避けましょう。

安全性を考えると通販ではなく、オンライン処方がおすすめです。当クリニックの場合、アフターピルを正しく服用したにも関わらず妊娠をした場合は、返金保証制度を設けています。

参照元:厚生労働省検疫所FORTH「その薬本当に効くの?-ニセ薬について

アフターピル通販に関しては、こちらの記事にて詳しく取り上げています。

アフターピルを正しく服用したのに妊娠するケースもある

アフターピルの避妊効果は高いとはいえ、まれに正しく服用しても妊娠する場合もあります。そのほか、アフターピルが正しく作用しないケースもありますので、詳しく見ていきましょう。

BMI25以上だったら効果は低くなる

BMIが25以上方は、アフターピルの効果が低いという臨床結果がでています。

正常BMI(18.5~25)で妊娠率が1.23%に対して、BMI25~30で1.29%、BMI30以上の場合は2.57%となります。

BMIの計算式

BMI = 体重 kg ÷ (身長 m)2

大きな差ではないと考えられるかもしれませんが、肥満傾向にある女性はアフターピルの効果が多少下がってしまうため、正しく服用したとしても妊娠してしまうケースが考えられます。

MSDマニュアル家庭版「緊急避妊

アフターピルと併用を避けたほうがいい薬・健康食品を飲んでいた

薬の種類や健康食品などには、一緒に服用するとアフターピルの効果を下げてしまう恐れがあるものがあります。

アフターピルと相性の悪いお薬

  • 結核の薬(リファンピシン)
  • てんかんの薬(フェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピン)
  • 抗エイズウイルス薬(エファビレンツ、リトナビル)
  • 抗凝固剤(フェニンジオン、ワルファリン)

アフターピルと相性の悪いサプリなどの健康食品

  • セイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)

上記の薬や健康食品はアフターピル効果の低下や、抗凝固剤の作用を変化させてしまう恐れがあります。そのため、普段から服用している薬や健康食品、サプリメントがある場合は医師にしっかりと伝えましょう。

アフターピルを飲むときに、グレープフルーツジュースやアルコールで飲むのはやめてください。これらは、アフターピルの避妊効果を下げる成分や、逆に強めてしまう恐れがあります。アフターピルはできるだけ水や白湯で飲みましょう。

参照元:日本産科婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)

アフターピルを飲んだ数日後の生理前の出血は消退出血

アフターピルを服用して数日後~3週間の間に、出血することを消退出血といいます。個人差はありますが、2~3日続きます。アフターピルを服用後すぐに出血があった場合は、ごく少量で消退出血に気が付かない方もいるようです。

生理と消退出血の違いは、自然に子宮内膜が剥がれ落ちて出血するのが生理(月経)のことで、これをアフターピルによって人工的に起こすことを消退出血といいます。生理と比べて消退出血は量が少なく、やや茶色に近い色をしている方もいます。

アフターピルは作用が強い薬なため、消退出血が起こったあとの生理予定日は予測できません。そのため、普段の生理予定日から遅れるケースや、しばらくこないこともあります。

服用後3週間を過ぎても生理が来ないと妊娠の可能性がある

アフターピルを服用してから3週間を目安に生理がこないと、妊娠の可能性があることを念頭に置いておきましょう。

アフターピル服用後、数日後~3週間の間に消退出血が起こります。もしも3週間経っても生理(出血)がない場合はクリニックを受診するか、妊娠検査薬の利用をおすすめします。

避妊を失敗してしまい中絶を希望する場合は、なるべく早く婦人科を受診してください。妊娠期間が長くなると母体への負担が大きくなります。また妊娠12週を過ぎてしまうと、赤ちゃんの死亡届を役所に提出しなければならなくなります。

もしも当院でアフターピル処方し、正しく服用したにも関わらず妊娠をした場合は、返金保証制度を設けていますのでご相談ください。

アフターピルを飲んだあとはいつから避妊するべき?

アフターピルを服用後の性交は、低用量ピルやコンドームによる避妊を行いましょう。

アフターピルを服用後5日~7日間は排卵が止まりますが、その後は避妊効果がなくなります。しかし、精子は3~5日間の寿命があるため、アフターピル服用後に避妊をせず性交渉をした場合、改めて妊娠する可能性が高まります。

そのためアフターピルを服用後の性交は、避妊が必要です。

今すぐの妊娠を望んでいない場合は、低用量ピル服用をすると安心です。アフターピルを処方してもらうときに、医師に相談するとよいでしょう。

参照元:厚生労働省「参考資料9 ガイドライン2017緊急避妊

低用量ピルについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。

アフターピルの処方はオンライン診療がおすすめ

アフターピルは、100%確実に避妊に成功するわけではありませんが、正しく服用すれば高い避妊効果を得られます。

失敗談の多くは、避妊効果のある時間内に服用できなかったり、副作用で薬を吐いてしまったり、通販サイトによるニセ薬を服用したことが原因です。

望まない妊娠で中絶をするよりも、心身の負担や費用面の負担が少ないため、まずはアフターピルで緊急避妊を行いましょう。

エラワンは5日以内に服用すれば避妊効果が高く、副作用の心配も少ない薬です。時間の猶予があり、副作用で嘔吐する心配も少ないためおすすめです。

もしも、忙しかったり、受診に抵抗があったりするようであれば、オンライン診療でアフターピルを処方してもらいましょう。

また確実な避妊をしたいなら、低用量ピルがおすすめです。低用量ピルは避妊だけでなく、ニキビの改善や、月経痛の緩和といったメリットがあるので医師に相談するとよいいでしょう。

<ルナレディースクリニック>

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