梅毒の検査は、感染から4週間以上経ってから可能になります。陽性だった場合は、適切な治療を受けることが大切です。しかし、梅毒の検査や治療方法がよくわからない方も多いのではないでしょうか。そこで、こちらでは梅毒の検査や症状、治療方法などを解説します。梅毒について知りたい方に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
梅毒の検査はいつからできる?
梅毒は、感染から4週間以上経ってから検査が可能になります。感染から検査ができるまでの期間が空くのは、抗体量が理由です。感染直後は抗体量が十分に上がっていないので、検査を行ったとしても正確な結果を得られず、本当は陽性でも陰性と出ることがあります。
そのため、症状が現れてからすぐに検査を受けて陰性となった場合、2週間後に再び検査を受ける可能性があるでしょう。適切な時期に行って、正しい検査結果を得ることが大切です。
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梅毒の検査方法
梅毒の疑いがある場合は、採血をして血液検査が行われます。検査方法には脂質抗原法とTP抗原法があり、両方を組み合わせて総合的な判断を下すのが一般的な流れです。こちらではそれぞれの検査方法について紹介しますので、参考にしてください。
脂質抗原法(RPR)
脂質抗原法(RPR)とは、梅毒感染によって生成される抗脂質抗体を検出する検査方法のことを指します。検査によって検出されるRPR値は、治療効果によって変動するのが特徴です。そのため、脂質抗原法は陽性・陰性の診断だけでなく、治療によってどれくらいの効果を得られているのか確認するためにも活用されます。
ただし、抗脂質抗体をもとにした検査ですので、ウイルス肝炎や水痘など他の疾患を持つ人の場合、本当は陰性だとしても陽性になる場合があります。
TP抗原法(TPHA)
TP抗原法(TPHA)とは、梅毒トレポネーマに対する抗体を測る検査方法です。脂質抗原法と比べて特異性が高く、梅毒の確定診断に役立てられます。ただし、治療が完了した後も抗体価は維持されるため、治療効果の測定には使えません。
また、検査によって測定された抗体が過去のものか現在のものか判別できないので、一度梅毒に感染したことがある人には不向きといえるでしょう。このように、TP抗原法と脂質抗原法はどちらも利点と懸念点があるため、併せて使用することでより正確な検査結果を得られるようになります。
なお、医療機関によって異なりますが、検査費用は保険適用で5,000円前後、自由診療で5,000円〜2万円です。保健所を利用すれば無料で検査できますが、陽性の場合は医療機関で治療を受ける必要があります。
検査キットを使って自宅で検査する方法
「病院に行く時間がない」「恥ずかしくて病院に行きづらい」「近くに性病専門の病院がない」など、さまざまな理由で病院での検査が困難になる場合があります。そのような時は、自宅で検査するのも1つの方法です。そこで、こちらでは自宅での検査方法を紹介します。
注文から結果が届くまでの流れ
まずは、梅毒用検査キットを取り扱っているクリニックや登録衛生検査所などを利用し、インターネット上で検査キットを注文します。クリニックの場合は、事前にオンライン診療を受けた後にキットを注文するのが基本的な流れです。
検査キットを自宅で受け取ったら検体を採取しましょう。きちんと検体が採取できていないと正確に検査できないため、キットの取扱説明書をよく読んでから採取することが大切です。採取した検体を郵送したら、数日後にWebサイト上や電話、書面などで結果を確認できるようになります。
検査が陽性だった場合
検査結果が陽性だった場合、速やかに治療を行います。梅毒に限らず、性病が自然に治ることはありません。放置していると重症化し、命に危険を及ぼす恐れもあるため、なるべく早く医療機関を受診する必要があります。
また、パートナーを特定できる場合は、同様に検査を受けるように伝えてください。状況によっては伝えるのが難しいこともあるかもしれませんが、パートナーも梅毒に感染している可能性が高いので、きちんと伝えておく必要があります。
梅毒の症状
梅毒の症状は、第1期〜第4期に分類できます。各病期によって症状が異なり、徐々に悪化していくため、早めに検査・治療を受けることが大切です。こちらでは具体的な症状について紹介しますので、参考にしてみてください。
第1期
感染から3〜6週間ほどの潜伏期間後、症状が現れ始めます。性器や肛門、口など、細菌が感染した患部に3mm〜3cmほどのできものが出現するのが第1期の特徴です。症状によっては、リンパ節腫瘍が出ることもあります。
できものに痛みはなく、1ヶ月ほどで自然に消えるため、一時的な症状だと誤認する人も少なくありません。しかし、できものが消えても感染状態は続いており、治療をせずに放置していると第2期に入ることになります。
第2期
第2期は、感染から約3ヶ月後に訪れます。血液を通じて細菌が全身へと広がっていき、足の裏や手のひら、背中などに赤い発疹が現れるでしょう。また、粘膜疹を始めとした皮膚粘膜の症状が見られたり、倦怠感や発熱といった全身の症状を感じたりすることもあります。
半年ほどで発疹が消え、他の症状も少しずつ軽減されていくため、第1期と同じように治癒したと勘違いする人も多いでしょう。しかし、症状が消えても感染者であることは変わらず、他の人にうつすリスクもあるため注意が必要です。
第3期
感染から3年を経ると第3期に入り、全身で炎症が進行していきます。中には第2期から数年経っても症状が出ないケースもありますが、自覚がないまま炎症が広がり、徐々に症状が現れるようになるでしょう。
第3期の特徴的な症状として挙げられるのが、ゴム状の腫瘍です。筋肉や骨、皮膚、粘膜に腫瘍が出現し、周囲の組織を破壊していきます。
ただし、梅毒の知識や技術が確立された現代では、第3期に入る前に治療が行われるケースがほとんどです。第2期に至るまでの段階でしっかり治療を受けていれば、体に重大な影響を及ぼすことはありません。
第4期
第4期は、感染から10年以上経った頃に突入します。炎症が広まった結果、臓器に腫瘍ができ、脳や心臓にも異変が起き始めるでしょう。症状をそのまま放置することで、大動脈炎や大動脈瘤、脳梗塞、心不全などを発症し、命を失う可能性があります。前述の通り、適切な治療を受ければ末期症状に至ることはありませんので、手遅れになる前に処置を受けてください。
なお、細菌が中枢神経系に侵入する神経梅毒は、第1期〜第4期のどのタイミングでも発症するリスクがあります。早期では無症状もしくは脳梗塞や髄膜炎を発症することがあり、後期では進行麻痺や脊髄癆を患うことがあると考えられています。
梅毒の治療方法
梅毒は、ペニシリン系の抗菌薬で治療するのが基本です。治療方法は、飲み薬か注射のいずれかから選べます。注射の場合は1回で済みますが、飲み薬は1日3回の服用を2週間ほど継続します。治癒に至るまでの期間は、飲み薬と注射で大きな違いはありません。
なお、飲み薬の期間は医師の診断によって異なります。もし症状が軽減したと感じても、医師の許可がないのであれば服用を中断しないでください。また、医師が安全と判断するまでは、性行為など感染拡大の恐れがある行為は避けましょう。
感染予防のポイント
梅毒は膣分泌液や精液、血液などに接触することで感染するため、性行為をする際にはコンドームをつけましょう。コンドームをつければ必ず感染を予防できるわけではありませんが、未装着の場合と比べて感染率は下がります。
また、不特定多数の人と性行為を行わないことも大切です。どこで感染者と接触するかわからず、感染経路の特定も困難になります。感染していない人同士なら梅毒がうつる恐れはないため、性行為のパートナーにも注意を払うようにしてください。
まとめ
抗体量の関係により、梅毒の検査は感染から4週間後以降に行うのが基本です。検査には脂質抗原法とTP抗原法の2種類があり、両者を組み合わせることでより正確な検査結果を得られるようになります。また、脂質抗原法に関しては治療効果を確認するのにも有効です。
梅毒は時間が経過するごとに症状が悪化し、末期になると命にも危険が及びます。感染が疑われる場合は適切な時期に検査を受け、陽性が判明したら速やかに治療を受けましょう。
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