「排卵日にコンドームを使ったけど、妊娠しないか不安…」
「ゴムをつけていたけど、本当に大丈夫?」
性行為後に排卵日だったと気づいたとき、このような不安を感じる方は少なくありません。
結論、コンドームを使用していても妊娠する可能性はゼロではありません。
- 一般的な使用方法:妊娠確率 約15〜18%
- 理想的な使用方法:妊娠確率 約2%
- 排卵日の場合:さらに確率が上昇(一般使用で20〜30%)
この記事では、危険日(排卵日)にコンドームを使用した場合の妊娠リスク、避妊失敗の原因、そして緊急時の対処法を解説します。
排卵日はゴム(コンドーム)ありでも妊娠する可能性はあるの?
性行為後に排卵日だったと気づいたとき、しっかりと避妊できていたかな?と、とても不安になりますよね。
そんなとき「排卵日にコンドームありで性行為をした場合の妊娠する可能性が知りたい」と考える方もいるかと思います。
まずは、排卵日にゴム(コンドーム)なしで性行為をした場合と、ゴム(コンドーム)ありで性行為をした場合の妊娠確率をそれぞれ紹介します。
排卵日のゴム(コンドーム)なしでの妊娠確率は?
排卵日の直前(特に「排卵の1〜2日前」)が最も妊娠しやすいタイミングであるとされており、20代〜30代前半の健康なカップルで、排卵日付近にタイミングを合わせた性交渉をした場合の1周期あたりの自然妊娠率は20〜30%程度と言われています。
年齢が上がるにつれて確率が低下し、35歳前後で約18%、40歳台ではさらに低くなるというデータもあります。
出典:一般社団法人日本生殖医学会
ルナレディースクリニックはオンライン診療でアフターピルの処方箋を発行できます。自宅でアフターピルを受け取れるので、お気軽にご相談ください。

排卵日のゴム(コンドーム)ありでの妊娠確率は?
コンドームを使用した場合の妊娠確率は、一般的な使い方ではおよそ15%前後、正しく使用した場合は2%程度とされています。ただし、排卵日付近は妊娠しやすい時期のため、避妊具を使用していても確率がやや高くなる傾向があります。
コンドームは避妊方法として広く使われていますが、装着のタイミングや破損・脱落などの要因により、完全に防げるわけではありません。
「正しく使っているつもりでも妊娠する可能性はゼロではない」という点を理解しておくことが大切です。
避妊方法
主な避妊方法とその詳しい使用方法を解説するので、ぜひ参考にしてみて下さい。
ゴム(コンドーム)
ゴム(コンドーム)は、男性器に被せて使用することで避妊効果が期待できる避妊具です。避妊方法としてもっとも有名ですが、通常の使用方法による避妊でも約15%の妊娠確率があることが欠点です。
コンドームの妊娠確率
- 正しく使用した場合:2%
- 通常の使用方法:15%
そこで、妊娠確率を下げるための方法として、大きさに合ったコンドームを正しい方法で装着することや避妊ゼリー付きのコンドームを使用することなどが挙げられます。
低用量ピル(経口避妊薬)
低用量ピルは、生理周期に合わせてピル(錠剤)を服用することで避妊効果が期待できるものです。ゴム(コンドーム)に比べて妊娠確率はと低く、その効果の高さから近年普及率が高まってきています。
低用量ピル(経口避妊薬)の妊娠確率
- 正しく服用できている場合:約0.3%
- 一度飲み忘れてしまった場合:約9%
ただし低用量ピルのみに頼って避妊対策をするのは性感染症の罹患リスクの高まりにもつながるため、粘膜からの性感染症を防いでくれるコンドームを併用することがおすすめです。
また、低用量ピルは飲み忘れることなく正しく服用することでしっかりと効果を発揮してくれるため、スマホでリマインダーを設定したり予定表に書き込んだりするなどして飲み忘れないようにしましょう。
IUD(避妊リング・子宮内避妊器具)
IUD(避妊リング・子宮内避妊用具)とは、子宮内に装着するループ状の形をした避妊器具です。子宮内膜に受精卵が着床するのを防ぐことによって避妊することができる仕組みです。
IUD(避妊リング・子宮内避妊器具)の妊娠確率
- 年間妊娠率:約0.4〜0.8%
出典:日本産科婦人科学会
病院で約3年に1度の交換が必要となりますが、費用は1万5000円~3万円とIUS(子宮内避妊システム)に比べると比較的安価な値段で治療を受けることができます。
長期にわたる避妊を望んでいる方や、もう妊娠をする予定がない方に特におすすめの治療です。
しかし、デメリットとしては経血量が増える可能性があるということが挙げられます。
IUS(子宮内避妊システム)
IUS(子宮内避妊システム)とは、子宮内に装着する避妊器具です。装着中は、黄体ホルモン製剤が常に器具から出続けることによって子宮内膜が厚くなり受精卵が着床することを防いだり、子宮頚管粘液の粘性を高めて精子が子宮内に入ることを防ぐはたらきをします。
IUS(子宮内避妊システム)の妊娠確率
- 年間妊娠率:約0.1〜0.2%
出典:日本産科婦人科学会
約5年に1度の交換が必要で、費用は約3万円~6万円となっています。
また、子宮内膜が厚くなるのを防ぐことから、避妊効果だけではなく月経量の減少や月経痛の緩和などの効果も期待できます。
排卵日にゴム(コンドーム)をしていても避妊に失敗する5つの原因

次は、排卵日にコンドームをしていても避妊に失敗する5つの原因について徹底解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
コンドームが外れた・コンドームが破れた
性行為中にコンドームが外れたり破れたりした場合、避妊効果が十分に得られず、妊娠する可能性が高まります。特に、射精後に外れていた・途中で破損に気づかなかったときは、膣内に精液が流れ込むリスクがあるため注意が必要です。
- サイズが合っていない
- 根元まで装着していない
- 性行為中に摩擦でずれる
- 爪や指輪、乾燥による摩擦などで破れる
使用中に違和感を覚えた場合はすぐに確認し、破損が見つかった際はアフターピルの服用を検討するなど、速やかに適切な対処を行いましょう。
破損・脱落を防ぐためには、行為前にサイズの合ったものを選び、正しい手順で装着することが大切です。
正しい装着方法ではなかった
性行為の経験がある方からすると「コンドームの装着方法なんて慣れている」と思うこともあるでしょう。しかし、そういった気の緩みが避妊失敗に繋がることもあります。
コンドームの正しい装着方法は、以下です。
- コンドームを袋から出したら裏表をしっかり確認する
- 精子をためる部分をつまんで空気を抜きながらかぶせる
- なじませながら根元までしっかり装着する
コンドームの裏表をしっかりと確認せずに装着したり、女性が口でコンドームを加えて装着したりしている場合、しっかり装着しているつもりでも実際は正しく装着できておらず、性行為の途中で外れたり、歯があたって破けたりする可能性もあります。
正しい装着タイミングではなかった
コンドームは、挿入の前から装着することが大切です。射精の直前に装着しても、避妊効果は十分に得られません。
男性の性器から分泌されるカウパー腺液(尿道球腺液)にも精子が含まれており、射精前の段階でも妊娠する可能性があります。そのため「膣外射精」や「途中装着」は、避妊方法としては不十分です。
また、膣口付近に精液が付着しただけでも、精子が女性の分泌液を伝って子宮まで到達する可能性があります。
避妊効果を高めるためには、性行為の最初から最後までしっかりとコンドームを装着するようにしましょう。
コンドームを正しく保管できていなかった
皆さんはコンドームをどのように保管していますか?
男性は財布、女性だとバッグ内のポーチの中などでの保管をしている方もいると思いますが、コンドームの正しい保管法は「パッケージに入れた状態で光が当たらない場所で保管する」です。
理由として、財布の中は摩擦が起きやすく、コンドームの変形や劣化を促す「銅」があることなどが挙げられます。
また、バッグ内のポーチでの保管に関しても、コンドームは化粧品に含まれる石油系の油分に弱いことや、一緒に入れている他の物との摩擦で劣化する可能性があることからおすすめできません。
加えて、コンドームの使用期限は約3~5年のため、その使用期限を過ぎると劣化し破損しやすい状態になります。そのため、長期間保管しておいたコンドームを使用しての性行為は、行為中に破れてしまう可能性があるため注意が必要です。
コンドームの外側に精液が付着していた
コンドームの正しい装着方法で解説した「コンドームの裏表」ですが、挿入してから裏表が間違っていたことに気が付き、一度コンドームを外して再度付け直してからの挿入はNGです。
一度挿入したコンドームの内側には性液が付着している可能性が高く、コンドームを裏返してもう一度装着した場合、コンドームの外側、つまり膣内側に精液が付着している可能性があるので妊娠確率を高めてしまいます。一度装着したコンドームは破棄して、新しいコンドームを使用してください。
避妊に失敗したらアフターピルを服用しよう

コンドームを装着していたものの避妊に失敗してしまった、という場合はアフターピルを使用しましょう。
アフターピルとは
アフターピルとは、緊急避妊薬とも呼ばれる経口避妊薬のことです。「緊急避妊ピル」「モーニングアフターピル」「事後避妊薬」とも呼ばれます。
アフターピルの避妊率は、種類と服用するタイミングによって大きく変動します。避妊率を上げるためには、性行為からできるだけ早く服用することが大切です。
- 24時間以内:95%
- 48時間以内:85%
- 72時間以内:58%
アフターピルの避妊確率については、こちらの記事で詳しく解説しています。
アフターピルの種類と値段
アフターピルには「ヤッペ法」「ノルレボ(レボノルゲストレル)」「エラ(エラワン)」の3つの種類があり、それぞれの特徴や値段に違いがあります。
参考として以下の表をご覧ください。
| 避妊法 | 特徴 | 値段 |
| ヤッペ法 | 中用量ピルのプラノバールと呼ばれるピル排卵後でも服用可能2錠を2回服用24時間以内の服用で避妊率約77% | 2錠を2回の計4錠服用で約5,000円程度 |
| ノルレボ (レボノルゲストレル) | WHO(世界保健機構)の緊急避妊薬の必須薬先発医薬品とジェネリック医薬品がある1錠1回服用性行為から72時間以内の服用で避妊率約85%、24時間以内であれば避妊率は約95% | 約10,000円~20,000円程度 |
| エラ(エラワン) | アメリカ食品医薬品局(FDA)で緊急避妊薬として認可されている避妊以外にも子宮筋腫の改善にも使用される1錠1回服用120時間の服用で避妊率約95% | 15,000円程度 |
アフターピルと言っても特徴や避妊率、値段に違いがあり、処方を受ける病院や避妊に失敗したのが排卵の前後どちらなのかによっても服用するアフターピルは変わります。
アフターピルでの購入方法
アフターピルは、婦人科で購入することができます。対面で購入する場合、病院によっては優先で見てくれるところもあるので、近くに婦人科がある場合は対面で購入することをおすすめします。
一方、夜間に緊急でアフターピルが必要となった場合や、何らかの事情で婦人科に行くことができない場合は24時間やっているオンライン診療を受診して、郵送でアフターピルを受けとることもできます。最短当日、遅くても1日以内には到着するため時間の心配をする必要もないでしょう。
また、医療用医薬品のため基本的にはドラッグストアなどでの販売はありませんが、一部店舗では医師の処方箋があれば購入することができます。ですが、手間と時間がかかるため、婦人科で診てもらうことをおすすめします。
ルナレディースクリニックはLINEで24時間予約を受け付けています。アフターピルの処方が必要な方は、下記のボタンからご予約ください。

アフターピル服用の際の注意点
アフターピルは、服用の際に注意していただきたい点があります。
なるべく早く婦人科を受診
アフターピルは服用のタイミングが早いほど避妊効果が高い薬です。性行為から72時間以内であれば効果が期待できますが、時間の経過とともに妊娠を防ぐ確率は下がっていきます。そのため、避妊に失敗した・不安があると感じた場合は、できるだけ早く婦人科を受診しましょう。
また、医師の診察を受けることで自分に合ったピルの種類や服用量を安全に選べるほか、服用後の体調変化や副作用への対処法についても相談できます。
通販での自己判断による購入はリスクがあるため、必ず医療機関を受診しましょう。
副作用リスクを理解しておく
アフターピルの副作用には24時間以内に起こりやすいものと、ごく稀に起こる重篤な副作用があります。
24時間以内に起こりやすい副作用は、以下の通りです。
- 吐き気
- 頭痛
- 腹痛
- 眠気
- 少量の性器出血
- 乳房の張り
そして、ごく稀に起こり得る重篤な副作用は「血栓症」です。血栓症は、血管内に血の塊ができることで血管を詰まらせてしまう病気ですが、血圧が正常で喫煙歴がない方の場合、発症リスクはごく稀な副作用となっています。
また、アフターピルやピルを初めて服用する方の場合、副作用が出やすい傾向にあるため、24時間経過しても副作用がおさまらない場合は、処方を受けた病院へ相談してください。
服用から2時間以内に嘔吐した場合は、再服用が必要
アフターピルの服用から2時間以内に嘔吐してしまった場合、アフターピルが体内へ吸収されていない可能性があります。この場合は再服用が必要になるため、処方を受けた病院で再度処方を受けましょう。
また、服用から2時間以上経過して嘔吐した場合は、アフターピルは体内へ吸収されていると考えられるため、様子見となる場合が多いです。しかしどうしても不安な場合は、嘔吐した時点で処方を受けた病院へ連絡して指示を仰いでくださいね。
アフターピルを服用できない方
以下の薬を服用している方は、アフターピルとの併用に注意が必要です。
- 結核の薬:リファブチン・リファンピシン
- 抗けいれん薬:フェニトイン・カルバマゼピン・プリミドン・フェノバルビタール
- HIVプロテアーゼ阻害剤:リトナビル
- セイヨウオトギリソウ:セント・ジョーンズ・ワート含有食品
- エラワンとホルモン避妊薬:期待できる避妊効果が損なわれる可能性がある
上記のお薬を服用している方や、その他に何かお薬を服用している方は事前に医師へ伝えてください。
排卵日のゴムありでの妊娠の可能性に関するよくある質問

次は、排卵日のコンドームありでの妊娠の可能性に関するよくある質問【Q&A】に回答していきます。
- 膣外射精なら妊娠はしませんか?
- いいえ。膣外射精でも妊娠する可能性はあります。
膣外射精でも挿入時に男性器から分泌されたカウパー腺液に精子が混じっている可能性もあるため、しっかりと避妊対策をしてください。
- コンドームが破れていました。膣内洗浄をすれば妊娠の可能性はありませんか?
- いいえ。膣内洗浄をしても避妊効果は期待できません。
逆に膣内洗浄をすることで、炎症を起こす可能性がありますので、なるべく早くアフターピルの処方を受けることをおすすめします。
- 日常的にできる妊娠を防ぐ方法はありますか?
- 日常的にできる妊娠を防ぐ方法としては「コンドームとピルの併用」が最も効果的といえるでしょう。
ピルの服用が難しい場合は、コンドームを正しい装着法で装着することや、排卵日に行為を行わないなども妊娠対策になります。
まとめ
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排卵日付近は妊娠しやすい時期で、コンドームを使用していても妊娠の可能性はゼロではありません。
正しい方法で装着できていなかったり、破損していたりすると避妊効果が下がることもあり、正しい使用方法を理解しておくことが大切です。不安を感じた場合は、早めに婦人科でアフターピルの相談をしましょう。
- 排卵日付近は妊娠確率が高い
- 一般的なコンドームの使用方法では、15%の妊娠確率
- 避妊に失敗したらアフターピルを早めに服用
アフターピルの処方は、オンラインでも受けられます。不安なときは、迷わず医療機関に相談してください。
ルナレディースクリニックでは、アフターピルの診療から処方までオンラインで受けられます。産婦人科に行くのに抵抗がある方や、受診する時間が取れないという方はぜひご利用ください。





