性病の症状は性器の痛みだけではない|皮膚炎や発熱などが出たら病院へ

性病は、皮膚のあざやのどの痛みなど、性器以外にも症状が現れることがあります。しかし、具体的にどのような症状があるのか知らない方も多いでしょう。症状を知らないまま性病を放置していると、パートナーへの感染や重症化のリスクが高まります。そこで、こちらでは性病の種類と症状について解説します。性病について詳しく知りたい方に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

皮膚炎として性病の症状が出ることはある?

性病は性器の異常だけでなく、肌荒れや発疹、かゆみといった皮膚炎として症状が出ることがあります。そもそも性病とは、性行為によってウイルスや細菌、原虫などが身体に侵入して感染する病気のことです。

梅毒や淋病などさまざまな種類があり、なかには無症状や軽症の場合もあるため、知らない間に病気が進行したり、他の人にうつしたりといった恐れがあります。性行為の後に症状が現れたら、できるだけ早めに対処することが大切です。

性病の主な症状

こちらでは、主な症状について紹介します。気になる症状がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

排尿時の痛み、違和感

尿を出すときに痛みや違和感がある場合は、性病によって性器や尿道に炎症が起きている可能性があります。排尿時の痛みが原因でトイレに行きたくなくなったり、性行為の際に性器に痛みを感じたりしたときは気を付けましょう。

【主な病気】

  • 淋病
  • トリコモナス
  • クラミジア
  • カンジダ
  • マイコプラズマ・ウレアプラズマ

淋病やクラミジア、マイコプラズマ・ウレアプラズマは、国内でも発症率が高いといわれる性病です。トリコモナスは一度治っても再発を繰り返すリスクがあるため注意してください。

性器から膿が出る

性器から膿が出る場合も、性病の可能性があります。膿は、白くてドロドロとした状態のものや、半透明でサラサラとした状態のものがあるのが特徴です。

膿の原因は、性病の感染によって尿道に病原菌が増殖し、炎症が起きているためと考えられます。炎症が進んでいくと、膿だけでなく排尿時や勃起時に強い痛みが出ることもあるでしょう。

【主な病気】

  • 淋病
  • トリコモナス
  • クラミジア
  • カンジダ

陰部皮膚に赤みやかゆみ、白いカスが出る

性病に感染すると、陰部の皮膚に赤みや痛み、かゆみを感じることがあります。陰部付近は他と比べて粘膜に近いのに加え、常に下着に覆われているため蒸れやすい部位です。ウイルスや細菌などの病原体にとって、増殖に最適な環境が整っているといえるでしょう。

また、場合によっては陰部から白いカスが出ることもあります。症状が強くなるほど菌の増殖が進んでいる可能性が高まりますので、適切な処置が必要です。

【主な病気】

  • 淋病
  • トリコモナス
  • クラミジア
  • カンジダ
  • 梅毒
  • ヘルペス

陰部にできものがある

陰部のできものは、赤い水ぶくれやブツブツ、しこりなど、病気によって形状が変わります。また、水ぶくれが潰れた後に強い痛みを感じるなど、種類によっては痛みを伴うこともあるでしょう。

性行為をした後に陰部に異変や違和感があり、できものが発生しているようなら性病に感染した可能性が高いと考えられます。

【主な病気】

  • 梅毒
  • ヘルペス
  • 尖圭コンジローマ

梅毒はしこり、ヘルペスはブツブツ、尖圭コンジローマはカリフラワーのようなイボができます。いずれも放置していると症状が悪化することがあるため、早めの対処が欠かせません。

身体にあざや斑点がある

どこかにぶつけた記憶がないのにあざができていたり、身体や顔に斑点が発生したりした場合にも注意が必要です。性行為の後に身体への異変を感じ、何日経ってもあざや斑点が消えないのであれば、感染の可能性が高まるでしょう。

【主な病気】

  • 梅毒
  • HIV

上記の性病は、適切な治療をせずに放置しておくと命に関わる恐れがあります。しかし、時間が経過すると病気が治癒したように見えることもあるため、治療せずに放っておくケースも少なくありません。症状が見られたら、見逃さずにきちんと医療機関を受診するようにしてください。

発熱、のどの痛み

性病は、性器同士の接触だけでなく、口を使ったオーラルセックスやキスでも感染する恐れがあり、風邪やインフルエンザのような症状が出ることもあります。突然発熱し、市販薬を飲んでも症状が緩和されない場合や、のどに痛みや腫れ、できものが発生する場合などは要注意です。

【主な病気】

  • 梅毒
  • 咽頭ヘルペス
  • 咽頭クラミジア
  • 咽頭淋病
  • HIV
  • B型肝炎
  • C型肝炎

発熱やのどの痛みを感じた場合は内科に行くことも多いですが、性病が原因であるときは内科を受診しても症状は緩和されません。性病の専門家による適切な治療を受けることが大切です。

おりもの

おりものは、膣内を清潔に保ったり、受精の手助けをしたり、さまざまな役割を担うものです。しかし、おりものが異常に分泌された場合は性病の疑いが高まります。おりものシートをつけても数時間で下着が汚れたり、生理用ナプキンをつけないとおりものに対処できなかったりするときは、おりものの量に異常が起きている可能性があるでしょう。

また、性病に感染すると、おりもののニオイがキツくなる他、カッテージチーズや酒粕のような形状になることもあります。おりものの異変に加えて下腹部に痛みを感じることもあるため、速やかに医療機関を受診してください。

【主な病気】

  • クラミジア
  • 淋病
  • トリコモナス
  • カンジダ
  • マイコプラズマ・ウレアプラズマ

性病の治療方法

性病は、パートナー同士で感染し合うピンポン感染に陥る場合が多く、1人が完治しても片方が感染したままだと再び感染者になる可能性が高いです。そのため、性病が疑われる場合はパートナーと一緒に検査と治療を受ける必要があります。主な治療法について、詳しく見ていきましょう。

内服薬

多くの性病は、抗ウイルス剤や抗生物質などの内服薬によって治療を行うのが一般的です。例えば、ヘルペスは抗ウイルス剤、梅毒やクラミジアは抗生物質、トリコモナスは原虫に効果のある内服薬といったように、性病の原因によって処方される薬は変わります。

また、複数の性病による混合感染の恐れがある場合は、複数の内服薬で対処することもあるでしょう。なお、薬を飲んで症状が改善されても、医師の指示がない限りは服用をやめないでください。途中で治療をやめることで症状が再発するリスクがあります。

外用薬

カンジダや尖圭コンジローマなどに感染し、できものやイボ、ブツブツといった皮膚の異常が起きた場合は外用薬で対処します。症状の程度によっては数ヶ月に渡って外用薬を処方される場合もありますが、内服薬と同様に医師が認めない限りは途中で治療をやめないでください。

なお、尖圭コンジローマに関しては、1種類の治療では完治を見込めず、複数の治療を組み合わせることがあります。例えば、外用薬の他に液体窒素を患部に当てて凍結壊死させる凍結療法が用いられる可能性も考えられるため、医師の指示に従いましょう。

対症療法

対症療法とは、病気が原因で発生した症状を和らげたり無くしたりする治療のことです。性器ヘルペスやHIV、C型肝炎といった病気は一度感染したら完治しないため、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬の対症療法によって症状が悪化するのを防ぐことになります。

このように、性病によっては一生かけて付き合わなければならないケースも少なくありません。性病に感染しないためには、性行為についてよく考え、日頃から注意して行動する必要があるでしょう。

性病の注意点

性病への感染が疑われたら、注意すべき点が3つあります。どのようなところに気をつければよいか確認し、適切に対処しましょう。

無症状、無自覚の場合もある

性病のなかには、症状がなく、感染したことに気づかないケースも珍しくありません。例えば、クラミジアは半数以上、のどの性病は8割以上が症状を自覚していないといわれています。

また、性病は数日から数週間の潜伏期間を経て発症することもあります。症状のない潜伏期間中でも他の人にうつすリスクは十分にあり、無症状のまま感染を広めてしまう恐れがあるでしょう。感染拡大を防ぐために、少しでも異変を感じたら医療機関を受診してください。

自然治癒はできない

性病は、基本的に自然治癒しない病気です。症状が一時的に緩和されることはありますが、原因菌やウイルスは身体に残った状態ですので、完治したとはいえません。

性行為に関わる病気は恥ずかしくて隠してしまいがちですが、適切な治療を受けなければ自分だけでなくパートナーにも危険が及ぶ可能性があります。プライベートを守りながら受診できるクリニックもたくさんあるので、性病が疑われる場合は速やかに医療機関を受診するようにしてください。

治療を放置して重症化すると危険

自然治癒を期待できない性病は、放置することで重症化する恐れがあります。早期の段階では軽症だとしても油断せず、重症化を防ぐための治療を受けてください。

重症化によって死亡リスクが高まるのに加え、女性の場合は不妊や母子感染に繋がる可能性もあります。「性病かもしれない」と悩み続けて精神的なストレスを抱えるのではなく、専門家に相談し、重症化する前に健康な身体を取り戻せるようにしましょう。

まとめ

性病は、性器の異常だけでなく皮膚にも症状が現れることがあります。覚えのないあざや発疹などが現れたら気を付けてください。また、風邪やインフルエンザのように熱が出たり、のどが痛くなったりすることもあるため注意が必要です。

性病に感染すると「恥ずかしい」という思いから受診をためらうこともあるでしょう。しかし、性病は自然に完治することはないため、放置したままだと他の人にうつしたり、重症化したりする場合もあります。早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けてください。

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