ファボワールというピルについてご存じでしょうか?
ファボワールは低用量ピルのマーベロンと同じ有効成分なのに、マーベロンよりも安く買えるという特徴があります。毎日飲むピルだからこそ、同じ成分ならできるだけ安い方が続けやすいですよね。
今回はファボワールの購入を検討されている方に向けて、ファボワールの値段相場を紹介するとともに、ファボワールを含めたピルについての基礎知識を解説します。
ファボワールとは
ファボワールとは、低用量ピル(経口避妊薬)の一つである「マーベロン」のジェネリック医薬品です。ファボワールは第3世代の低用量ピルであり、最も男性ホルモンの作用が少ないピルとして知られています。特に肌荒れやニキビ、多毛などの改善に効果のあるピルです。また全ての錠剤のホルモン量が同じ1相性のピルです。
ちなみにジェネリック医薬品とは、先発医薬品の特許が切れた後、その特許を利用して作られる「先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、(先発医薬品と)同等の効き目がある」と認められた医薬品です。先発医薬品に比べて薬の値段が平均で5割程度安くなるため、効き目が同じなのにお財布に優しいことが特徴となっています。
ファボワールの値段
ファボワールの価格はクリニックによっても若干異なりますが、いずれも先発品であるマーベロン21・28よりも安くなっています。
価格の相場は、マーベロンが1シート2,500~3,000円くらいするのに対し、後発品であるファボワールは2,000円前後で買えることが多いです。
このほか、病院によっては初診料や診察料が、またオンライン診療の場合は配送料などが別途かかることがあります。
ファボワールの効果
ファボワールをはじめとした低用量ピルは経口避妊薬として処方されることが多く、最も期待される効果は避妊効果です。正しく内服できていれば、妊娠回避率は99%以上です。
ピルを内服することにより血液中の卵胞ホルモンと黄体ホルモンの量が増えると、脳が妊娠していると勘違いして排卵を止めてしまうのです。そのほか、子宮内膜が厚くなるのを防ぐ働きや、精子が膣から子宮に入りにくくする働きを持っていると言われています。
また、低用量ピルは生理不順のほか、PMSや生理痛・過多月経など月経困難症の症状を和らげる効果も持っています。通常は排卵や生理のたびに女性ホルモンのバランスが大きく変わり、PMSや月経困難症を引き起こします。低用量ピルによりホルモンのバランスが整うため、それらの症状が出にくくなるのです。
このほか、ホルモンバランスの乱れがなくなるため、ニキビや肌荒れが良くなる人もいます。
ファボワールの副作用
ファボワールは卵胞ホルモンの量が少なく比較的副作用の出にくいピルではありますが、いくつか気をつけたい副作用があります。
ピルの副作用として最も気をつけたいのは、血栓症です。足の静脈に血の塊ができる病気で、血の塊が血液の流れに乗って心臓から肺に到達すると、肺塞栓症という命に関わる重大な病気を引き起こします。
血栓症以外の主な副作用としては、息切れ、頭痛、視力障害、過敏症、発疹、蕁麻疹、網膜血流障害、肝機能異常、黄疸、浮腫、体重増加などがあります。
ファボワールを内服している間に激しい胸痛や腹痛・頭痛、息切れ、ふくらはぎの痛みやむくみなどの症状が出た場合は、すぐに処方された医師にご相談ください。
ファボワールがおすすめな人の特徴
ファボワールの服用がおすすめな方としては、確実に避妊したい人のうち、ピルにかかる費用をできるだけ抑えたい人です。また、生理不順がある人や、生理痛・過多月経など月経困難症の症状をお持ちの方、そして肌荒れやニキビ、多毛にお悩みの方にもおすすめできるピルとなっています。
ファボワール以外で値段の安い低用量ピル3選
ファボワールは非常に安価なピルの一つですが、まれに体質に合わないという方もおられます。そのような場合におすすめできる、ファボワール以外で値段の安い低用量ピルを3つご紹介いたします。
フリウェル
フリウェルは、第一世代の低用量ピルであるルナベルのジェネリック医薬品です。
第一世代の低用量ピルは昔からあるお薬であり、比較的薬価が安いのが特徴です。第一世代の低用量ピルに含まれる黄体ホルモンはノルエチステロンであり、他の世代の低用量ピルに比べて生理痛や過多月経など、生理にまつわるトラブルによく効くとされています。
反面、他の世代の低用量ピルに比べて、不正出血がやや起こりやすいという報告もあります。内服中は気をつけておきましょう。
ヤーズ
ヤーズは第四世代の低用量ピルです。下で述べるヤーズフレックスと、ホルモンの種類や量は同一です。ヤーズの場合、1シート28錠のうち、24錠にホルモンが含まれており、4錠はホルモンが含まれていない偽薬となっています。
ヤーズの特徴は、月経困難症に対して健康保険が適用となることです。したがって、他の低用量ピルよりも安価となります。
また、ヤーズを含めた第四世代の低用量ピルに含まれる黄体ホルモン(ドロスピレノン)には、他の黄体ホルモンに見られる様な、男性ホルモンを活性化させる作用がほとんどないため、肌荒れやニキビが気になる方にもおすすめです。
ヤーズフレックス
ヤーズフレックスは、上で述べたヤーズと同じく第四世代の低用量ピルです。ホルモンの種類や量もヤーズと同じです。ヤーズと異なる点は、1シート28錠全てに同じ量のホルモンが含まれており、最長で120日間連続して内服できる点です。休薬期間が少ないので、消退出血の回数や量を減らすことができます。
ヤーズと同じく月経困難症に加えて、ヤーズフレックスの場合は子宮内膜症の痛みに対しても健康保険が適用となりますので、費用的には非常に安く手に入れることができます。
オンライン診療は通院よりも高い傾向にある
避妊目的でピルを飲む場合、オンライン診療でもピルの処方を受けられるようになりました。オンライン診療は病院に行く必要もないし、自分の都合の良い時間に診療を受けることができるという大きなメリットがあります。忙しくて病院に行けないとピルを続けられないので、そのような方にはオンライン診療はとてもおすすめのサービスです。
反面、ピルのオンライン診療は自費診療のみとしている病院が多いため、月経困難症など健康保険の適用となる病気でピルを飲んでいる方にとっては、診察料などを考えると、オンライン診療の方が高上がりになる可能性があります。
利便性や価格など、ご自身の状況に応じて、対面診療とオンライン診療を上手に使い分けましょう。
まとめ
以上、ファボワールの価格についてご紹介するとともに、ファボワールの効果や副作用、そしてファボワール以外に価格の安いピルを3つご紹介いたしました。
ピルは、避妊目的でも生理痛や過多月経を楽にする目的でも、毎日続けて飲むことが一番大切です。毎日続けるためには、少しでも価格が安い方が負担にならないかと思います。
これらのピルを上手に利用して、女性ならではの悩みから1日も早く解放されましょう。