低用量ピルの避妊効果はどれくらい?避妊に失敗するのはどんなとき?

低用量ピルとは、女性ホルモンを組み合わせて作られた錠剤で、コンドームや緊急避妊薬よりも避妊効果が高い避妊方法です。
ピルには低用量ピルだけでなく、中用量ピルやアフターピルがあり、使い方や目的によって使い分けます。
今回お話する「低用量ピル」は、避妊以外にも、PMSやニキビ、生理痛や生理不順、子宮内膜症の改善など女性特有の悩みに効果的です。

「低用量ピルで失敗するときってどんなケース?」
「生理不順改善のためにピルを服用しているけど、避妊効果もあるの?」

など、ここではさまざまな疑問に答えながら、低用量ピルを用いた避妊効果について解説します。
低用量ピルの服用を考えている人はもちろん、すでに服用している人も、確実に避妊ができるよう、低用量ピルの知識を深めていってください。

主な避妊方法とそれぞれの避妊効果

避妊方法には、コンドーム・低用量ピル・アフターピル・子宮内避妊用具などがありますが、低用量ピルの避妊効果は、避妊方法のなかでも非常に高いとされています

100組のカップルが1年間その避妊法をおこない妊娠した例がいくつあるかを示すパール指数を参考に、各避妊方法の避妊成功率を以下の表にまとめました。

避妊方法避妊成功率
低用量ピル99.7%
アフターピル24時間以内:95%
48時間以内:85%
72時間以内:58%
コンドーム98%
子宮内避妊用具99.4%
リズム法(オギノ式)99.5~99.6%
膣外射精96%
不妊手術(女性)99.5%
不妊手術(男性)99.9%
避妊なし15%

※いずれも正しく使えた/行えた場合に限る

低用量ピルは、毎日同じ時間に服用できれば99.7%の避妊効果があり、飲み忘れたとしても91%の避妊効果を期待できます。

ピルに含まれる女性ホルモンを体内に取り入れることで脳をだまし、排卵日に排卵が起こらないようにして妊娠を防ぐ仕組みです。
低用量ピルは不妊手術と同程度に高確率で避妊ができ、服用をやめれば妊娠できる状態に戻るので、安心して服用できます。
また、膣外射精やコンドームを使用するのとは違い、女性が自分でしっかり妊娠リスクを回避できる点もメリットです。

ただし性病の予防はできません。
そのため、低用量ピルとコンドームの併用がオススメです。

低用量ピルで避妊に失敗するのはどんなとき?

低用量ピルの避妊率は99.7%と、とても効果が高いとはいえ、100%ではありません。

低用量ピルの服用で避妊を成功させるには、毎日1錠飲み続けることが第一条件といえます。
ピルを飲み忘れてしまうと、99%を超える避妊率も91%にまで下がってしまいます。
実際、ピルを服用しているにもかかわらず妊娠してしまったというケースの原因の多くが、飲み忘れによるものです。

飲み忘れがないに越したことはありませんが、万が一のことを考えると、膣内射精(中出し)を習慣にするのは好ましくないでしょう。

また、生理不順気味で休薬期間中に生理が来ないと、「妊娠した?」と不安になる人もいます。
ピルを服用する場合、特に飲み始めは、生理周期が整うまでに2~3周期かかることもあるため、「生理が来ない=避妊に失敗した」と早合点しないようにしましょう。
とはいえ、ピルを飲んでいるのに生理が来ないのであれば、妊娠の可能性も否定できません。精神的に不安になったり、余計なストレスをためたりしないためにも、ピルとコンドームの併用が安心です。

保険がきく低用量ピルでも避妊できる?

保険が適用できる低用量ピルでも避妊効果はあります。

低用量ピルには、大きくOCとLEPの2種類があり、どちらも女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)を配合して作られていて、成分や容量に大きな違いはありません。

しいていえば、保険が適用されるLEPの方はエストロゲンの量が少ないですが、避妊効果はOCと同程度あるとされています。

OCは低用量ピル、経口避妊薬、避妊用ピルなどと呼ばれることがあり、避妊を目的とした保険適用外のピルです。

いっぽうでLEPは超低用量ピル、月経困難症の治療薬などと呼ばれ、月経困難症や子宮内膜症の予防や治療目的で保険適用されます。

そのため保険がきく低用量ピル(LEP)でも避妊効果はありますが、避妊目的ではLEPを処方されません。あくまでも、月経困難症などにより低用量ピルを服用している場合は、同時に避妊効果もあると考えていいでしょう。

ピルで生理をずらしても避妊できる?

生理をずらす、いわゆる生理日移動を目的としたピルの一時的な服用では避妊はできません。

生理日を移動させるためには、低用量ピルもしくは中用量ピルが使われますが、避妊を目的とする場合とは飲み方が異なります。

ピルの服用により、生理日を早めたり遅らせたりできますが、いずれにしても一時的に数週間のみピルを服用します。
生理を遅らせたい場合には、次回の生理予定日の7〜10日程度前から遅らせたい日までピルを服用します。
反対に、生理を早めたい場合には、生理中にピルを飲み始め、10〜14日程度飲み続けたあとでピルの内服を中止しましょう。ピルの服用をやめて約2日後に生理が始まります。

いっぽうで、避妊を目的とする場合は、生理初日から3週間(21錠)毎日飲み続けなければ避妊効果は得られません。

すでに避妊目的で低用量ピルを服用中の女性でも、生理日を移動させることは可能です。
生理を遅らせる場合には、休薬期間をおかずに遅らせたい日数分のピルを服用します。
反対に、生理を早める場合は、生理を移動させたい日の2~3日前にピルの服用をやめることで生理がきますが、避妊効果に影響が出ることがあるので、注意が必要です。

ピルを飲み始めて何日目から避妊効果がある?

低用量ピルには、生理初日から飲み始めるDay1スタートピルと、生理が始まってから最初の日曜日(生理が日曜日に始まった場合は生理初日)から服用を始めるSundayスタートピルがあります。

いずれの場合も、毎日1錠服用することに変わりはありません。

生理初日からピルを飲み始めた場合は、1シート目の1日目から避妊できます。

一方、日曜日スタートのSundayピルの場合は、服用した最初の1週間は避妊効果が得られないことがあるため、必ずコンドームなどほかの避妊方法を併用しましょう。

生理初日のピル服用とは、生理が始まってから24時間以内をいいます。

たとえば、朝起きて生理が始まっていた場合に、「日付をまたいだから、初日の服用を逃した!」と考える必要はありません。

24時間以内であれば、生理初日と考えて大丈夫です。

生理不順で生理の初日がよくわからない場合は、はっきりとした出血が始まってからピルを飲み始め、2週間はほかの避妊法を併用してください。

  • 生理初日から飲み始める:1日目から避妊効果あり
  • Sundayピルを飲み始める:2週目以降から避妊効果あり(1週間はほかの避妊方法との併用が必要)
  • 生理不順で月経初日がわからない:3週目以降から避妊効果あり(2週間はほかの避妊が必要)

通販・個人輸入のピルでも避妊できる?

近年、通販や海外からの個人輸入でピルを購入することも可能ですが、この方法はオススメしません。

海外のピルには、とても安いものもあり、魅力的に見えるかもしれません。しかし実際は、有効成分が含まれていないニセ薬の可能性もあり、危険です。
本物と信じて服用し、妊娠してからニセ薬だと気が付く…ということも起こり得ます。

また、年齢や既往歴、家族歴などによっては、血栓症のリスクが上がったり、持病が悪化したりする可能性があり、ピルの服用が適さない人もいます。
そのため、先に必ず医師の診察を受け、ピルを服用しても問題ないかどうか判断してもらうことが重要です。

「なかなか病院に足を運べない」「通販でピルを購入したい」という方は、オンライン診療を利用しましょう。クリニックなどの医療機関からピルを処方してもらうと、安心してピルの服用をスタートできます。

忘れずにピルを毎日飲んだら避妊効果は非常に高い

低用量ピルは、数ある避妊方法のなかで99.7%という最も高い避妊効果を期待できます。
ピルを飲み忘れたり、個人輸入のニセ薬を飲んでいない限り、避妊効果が非常に高いのが特徴です。
飲み忘れが心配という方は、夜の歯磨き前に飲んだり、朝起きてすぐに飲んだりと、毎日の習慣と結び付けると飲み忘れを防止できるでしょう。スマホのリマインダー機能を使うのもよいですね。

避妊効果が非常に高いピルですが、性病を防止することはできません。そのため、「避妊をしつつ性病予防もしたい」という方は、ピルとコンドームを併用するのがベストです。

とても便利なピルですが、医薬品なので人によっては副作用があったり、飲むのに向いていない人もいます。そのため、まずは必ず医師の診察を受け、クリニックで処方してもらうのが安心です。
オンライン診療だと自宅にいながら診療を受けられるところもあり、大変便利です。

低用量ピルを正しく安全に使って、自分の妊娠リスクを自分で管理できるようにしましょう!

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