急な発熱の原因はクラミジア?男女別の症状や治療法を紹介

性行為後に突然の発熱があるとクラミジアに感染しているかもしれません。「まさか自分が…」と思われる方は、この記事でクラミジアの感染経路や症状などの知識を確かめてみましょう。自宅でできる簡易検査もありますが、病院で行う検査の方が信頼は高いです。ここではクラミジアとは何か、クラミジアの症状、クラミジアが引き起こす病気、治療法、検査法について解説します。

性行為後の発熱は性感染症の可能性がある

急に発熱が起こり、内科で薬を処方してもらったものの治らなかったりした場合には、性感染症(性病)の可能性が高いです。実際に性感染症の中には、発熱を伴うものがいくつかあります。冒頭でご紹介したクラミジアに加え淋菌、HIV、梅毒、性器ヘルペスウイルス感染症などです。

また近年、オーラル性交の一般化に伴い扁桃炎や咽頭炎なども性感染症による発症が見られる可能性があります。性感染症は早期発見、早期治療が重症化を抑える対策として重要です。いずれもただの風邪ではないので、必ず病院へ受診しましょう。

クラミジアとは

クラミジアは、国内で一番多く報告される性感染症の一つであり、10代、20代といった若年層に特に多く発症しています。タオルやお風呂、温泉などではほとんど感染せず、ほとんどの場合が性行為による感染です。男性は尿道や精巣への感染が多いですが、女性は性行為を行った箇所に感染します。具体的には、オーラル性交による咽頭感染やアナル性交による肛門感染です。

国立感染症研究所によると、2020年のクラミジア感染者数(定点あたりの報告数)は男性で15.1、女性で13.9と男性の方が女性よりも感染率が高くなっています。感染者の50%以上はほぼ無症状で、潜伏期間は男性が2,3週間、女性は特定不能です。発熱がなくても、定期的な検査が望まれます。

1.咽頭クラミジア

咽頭クラミジアは、オーラル性交によってクラミジアが口腔内に感染します。すでにクラミジアに感染している方の膣分泌物や尿道分泌物、唾液にクラミジアが潜んでいて、それが移る形です。症状としては喉の痛みや赤み、発熱、中耳炎などですが、一般的な風邪と似ているため性感染症とは気が付かない方も少なくありません。

最近では、性感染症がオーラル性交で移らないだろうとの考え方からか感染者数が増加傾向にあります。リスクとしてはクラミジアだけではなく他の性感染症リスクもあるので、注意しましょう。

2.性器クラミジア感染症

性器クラミジア感染症は、クラミジアが男女の性器である尿道や膣、子宮頚部に感染する性感染症です。女性の場合は、妊娠前や妊娠中に感染すると新生児も感染する”産道感染”の可能性が高まります。新生児がクラミジアに感染すると、肺炎や結膜炎などを生後2ヶ月の間に引き起こすため注意が必要です。低体重児では重症化するリスクもあります。

クラミジアは世界中でも感染者が多く見られますが、特に日本国内においては性感染症の中で最も罹患率が高い感染症です。感染経路は性行為が主で、避妊具を使用しない場合や不特定多数の方との性行為をする場合には感染リスクが高まります。無症状のケースも多いため、感染に気が付かずパートナーに移してしまう方も少なくありません。

クラミジアの症状

クラミジアに感染しても無症状のため、自覚できない場合があります。しかし、感染してから1〜3週間の潜伏期間を経て症状が出る場合もあります。また男女で症状が異なりますが、これは感染箇所が異なるためです。

男性に起こるクラミジアの症状

男性の場合は、尿道が腫れる、かゆい、膿が出る、発熱、排尿時に痛みがある、などです。排尿困難や残尿感、前立腺の肥大化なども起こると症状が悪化している状態ですので直ちに病院へ行きましょう。合併症としては前立腺炎や精巣上体炎があり得ます。また咽頭クラミジアに感染している場合は、喉の痛みや発熱などが発症します。

パートナーが妊娠前や妊娠中で、もし男性側にクラミジアの感染が見られる場合は、生まれてくる新生児にも感染リスクが高まるのは女性と同じです。女性だけの問題ではありませんので、お互いに気を付けましょう。

女性に起こるクラミジアの症状

女性の場合は、膣分泌物の増加や発熱、下腹部の痛み、出血、性交痛などが現れます。女性の周期や体調の変化によるものと間違えてしまう方もいるので、同様の症状が出た場合は検査や病院受診が望ましいでしょう。

【女性】クラミジア感染で起こる病気

感染が進行すると子宮頸炎、腹膜炎、卵管炎といった骨盤内炎症性疾患を患う場合や不妊、子宮外妊娠などの将来の妊娠を脅かす病気につながる可能性があります。まずは下腹部の痛みが襲ってきて、後に出血や分泌物、匂いでわかる異臭などが起きますが、これらは月経終わりの2〜3日に現れます。

さらに骨盤内炎症性疾患の合併症として、卵管妊娠や卵管の閉塞、腹膜炎、嚢腫、癒着、フィッツ-ヒュー-カーティス症候群などがあるので、早期発見、早期治療に越したことはありません。

クラミジアの治療

クラミジア感染症の治療は主に抗生物質です。医師の指示に従って適切に薬を服用すれば、一般的に1~2週間で感染は治ります。必ずすべての処方薬を飲み切りましょう。主に使われる薬はマクロライド系やニューキノロン系、テトラサイクリン系などです。一方、自然に治癒することはありませんので注意しましょう。

また治療中はクラミジアが完全に体から排除されるまで、性行為は控えます。新たなパートナーへの感染を防ぐため、自身の感染を悪化させないため、将来の子どものためです。何度でも発症する可能性があるため、治療が終わったとしても定期的に検査をすると良いでしょう。

クラミジア感染の予防策

予防策としては、コンドームを正しく使用する、不特定多数と性行為をしない、定期的に検査を受けるなどです。性器性行為だけではなくオーラル性交やアナル性交などでも感染するため、注意しましょう。ピンポン感染といって、クラミジアをお互いに移しあう場合もあります。パートナーに感染が見つかったら、一緒に治療することでピンポン感染のリスクは抑えられるでしょう。

また妊娠を予定している場合は、新生児への感染リスクを低下させるためにも、事前にお互いが感染していないか検査を行いましょう。

クラミジアの検査方法は?

早期発見・早期治療には、定期的な検査が重要です。ネットで購入できる検査キットは簡単で便利ですが、病院で行う検査は信頼性が高いので、病院での検査を推奨します。

男性の検査方法

男性クラミジアの検査は、主に尿検査です。尿道への感染が考えられるためです。口腔内が疑われる場合には、唾液を採取して検査します。検査の種類は3種類あり、イムノクロマトグラフィーなどの抗原抗体検査、血液検査などの抗体検査、TMA法やPCR法などの抗原検査です。

女性の検査方法

女性の場合は、感染が考えられる場所の分泌物を採取して行います。性器であれば膣分泌物、アナルであれば肛門分泌物、オーラルであれば唾液です。また採取する検体が異なるだけで、検査法としては男性と同じです。

クラミジアの感染者数

厚生労働省の性感染症報告数によると2002年からクラミジア感染者数は減少傾向にありましたが、2016年以降はふたたび増加傾向となっています。

年代別性別の感染者数を見ると、男性では20代が他の年代と比較して2017年から軒並み上昇しており、女性では同じく20代が緩やかに上昇している結果です。これらを受けて、性教育の推進やパートナーとの同時健診の推進などが重要とされています。

まとめ

性行為後の発熱はクラミジアはじめ、いくつかの性感染症に罹患している可能性があるため、すぐに検査を行いましょう。クラミジア感染者のほとんどが無症状のため、気が付かないケースが多く、知らぬ間にパートナーや新生児に移してしまったり、合併症につながり重症化してしまったりといったリスクがあります。男女別に症状や合併症は異なるため、記事をチェックしてください。

早期発見、早期治療でリスクは低減できますので、少しでも心当たりがある場合はネットでの簡易検査ではなく、病院で検査や治療を受けましょう。何度でも再発する可能性があるため、ご紹介した感染予防法をぜひ実践してください。正しい知識と予防策を身に着け、自分の体調には十分な注意を心がけましょう。

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