マイコプラズマと聞くと「マイコプラズマ肺炎」が有名ですが、性感染症の「マイコプラズマ」も存在します。国内では知名度が低く、淋病やクラミジアと症状が似ていることもあり、感染に気づかずに放置してしまう方もいるかもしれません。
この記事では、性感染症としてのマイコプラズマについて、マイコプラズマ肺炎との違いやその原因、症状、検査や治療方法について解説します。
マイコプラズマとは
性感染症としてのマイコプラズマには、2種類の原因菌が存在します。それぞれ、「マイコプラズマ・ジェニタリウム」「マイコプラズマ・ホミニス」と呼ばれており、主に尿道炎の原因菌です。マイコプラズマ肺炎の原因菌とは全く異なる細菌であり、その感染経路も飛沫感染と性行為というように異なります。
尿道炎だけではなく、性器のかゆみや性器から膿が出る、おりものが増える、性器から強い臭いが発生する、また喉の炎症を引き起こすなどの症状の原因です。
それぞれ、「非クラミジア性非淋菌性尿道炎の原因菌」として認識されています。
マイコプラズマ(性病)の症状
先述した通り、性感染症のマイコプラズマとマイコプラズマ肺炎は根本的に異なるものです。
前者は「マイコプラズマ・ジェニタリウム」「マイコプラズマ・ホミニス」の2種類が存在し、後者は「肺炎マイコプラズマ」という細菌によって引き起こされる呼吸器感染症となります。
ここでは、性感染症としてのマイコプラズマについて、その症状を紹介します。
男性の場合
男性がマイコプラズマに感染すると、排尿痛、尿道のかゆみ・不快感、透明または乳白色の膿、性器の異臭、睾丸や股間の痛み、睾丸の腫れなどの症状が起きます。
膿の量は少量であることも多く、起床時のみや下着に少し付着している程度でしょう。
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女性の場合
女性がマイコプラズマに感染すると、性器周辺のかゆみや痛み、おりものが増えるといった症状が起きます。
しかし、女性の膣にマイコプラズマが感染しても、ほとんどの場合無症状です。症状が出たとしても、男性と比較して軽症であることが多いでしょう。
男女共通
男女共通の症状として、喉に感染した場合喉にイガイガとした痛みや咳が出ることがあります。
しかし、風邪の症状に似ているため、喉の症状だけでマイコプラズマに感染したと自覚することは難しいといえます。そのため、自覚のないまま性的交渉を持ち、パートナーなどにうつしてしまう恐れがあります。
マイコプラズマ(性病)の原因
性感染症におけるマイコプラズマは、キスを含めた性的交渉による粘膜同士の接触を感染経路とする感染症です。
マイコプラズマの原因についてさらに詳しく見ていきましょう。
性行為による感染
マイコプラズマの感染経路は、主に性的交渉です。キスやセックスなどの粘膜接触によって感染する恐れがあります。
感染力は比較的弱く、性的交渉以外で感染することはほとんどありません。トイレの共用、銭湯などの共用の椅子やお風呂、タオルなどの共用によって感染することはほぼないでしょう。
感染の原因となる性的交渉は以下のような行為です。
・セックス
・オーラルセックス
・アナルセックス
・ディープキス
など
特にオーラルセックスはコンドームをせずに行われることが多いため、感染しやすい傾向にあります。
マイコプラズマの潜伏期間
マイコプラズマの潜伏期間は、3日~5週間程度とされています。個人差が大きく、感染の翌日に何らかの症状が出ることもあれば、いつ性的交渉をしたか忘れた頃に症状が出る場合もあります。
性交渉後、少しでも違和感があれば早めに医療機関へ行きましょう。
マイコプラズマ(性病)の検査方法
マイコプラズマの検査は、感染が疑われる性的交渉から24時間以上経過していれば可能です。検査方法の詳しい内容を解説します。
病院
マイコプラズマに感染している場合、男性は尿検査、女性は膣分泌物での検査となります。咽頭に感染している場合は綿棒を喉で拭う方法で検査します。
尿検査は検査前に2時間程度尿を我慢した状態だと、精度が高くなります。
結果が出るまでには1週間程度かかり、即日検査結果が出るような検査は現在ではまだありません。
検査キット
検査キットで検査を行う場合、男性は尿・女性は膣分泌液、咽頭の場合はうがい液を自身で採取し、郵送します。
仕事が多忙な場合や、医療機関や保健所まで遠くて足を運ぶのが難しい人、医療機関などに出向くのが恥ずかしいという人に最適です。なかにはインターネット上で検査結果を確認することができるものもあります。
マイコプラズマ(性病)の治療方法
マイコプラズマの検査で陽性であった場合、1回もしくは1週間服用する抗生剤が処方されます。抗生剤の種類はマクロライド系、ニューキノロン系が推奨されています。
適切な抗生剤を服用しても、耐性菌(抗生剤が効かない菌)に感染している場合などもあるため、1回の治療で必ずしも100%治癒するとは限りません。治ったか否かの検査が重要になるため、治療後4週間以上あけて再び検査してみましょう。
マイコプラズマ(性病)を放置するリスク
男性がマイコプラズマに感染し、尿道炎を起こしているにもかかわらず治療を行わなかった場合、症状が重症化します。症状が進むと精巣上体や前立腺に炎症が起こり、不妊症の原因になることもあります。また、尿道炎の炎症が悪化すると、尿道が狭くなってしまう尿道狭窄という状態になることもあります。
また、女性の場合は早産や子宮外妊娠のリスクが高くなると考えられています。
自覚症状の有無にかかわらず、心配な場合や心当たりがある場合は検査を受けてください。
まとめ
性感染症としてのマイコプラズマは、肺炎を起こすマイコプラズマとは異なります。
性感染症のマイコプラズマは主に男性で症状が強く出る傾向があり、排尿痛、尿道のかゆみ・不快感、透明または乳白色の膿、性器の異臭、睾丸や股間の痛み、睾丸の腫れなどの症状が起きます。女性の場合では性器周辺のかゆみや痛み、おりものが増えるといった症状が起きますが、ほとんどの場合無症状です。しかし、男女共に不妊症の原因となるため、軽視せずに心当たりがあれば検査を受けるようにしましょう。
マイコプラズマはキスを含む性的交渉によって感染します。オーラルセックスの際にもコンドームを使用するなど、セーフセックスを心がけることで、自身やパートナーを守ることに繋がります。
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