性病とは、主に性行為に起因する感染症の総称で、「クラミジア」や「淋病」などを含む多くの種類がありますが、その多くは減少傾向にあります。しかし「梅毒」などの一部の性病では、ここ数年で感染者が増加しているのが現状です。そのため、自分も性病に感染していないか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。この記事では、性病に不安を感じる男性の方向けに、検査方法や所要時間について解説します。
性病検査の必要性
性病は、性行為などによって感染するさまざまな感染症の総称です。男性の性病は幅広い世代で発生しており、特に20~30代で多い傾向にあります。性病は、性行為の経験があれば誰でも感染する恐れのある病気です。しかも無症状であることも多いため、気づかないままパートナーにうつしてしまったり、不妊症などの重い病気につながったりすることも少なくありません。そのため性病から自分やパートナーを守るためには、正しい知識や予防法を実践するだけでなく、定期的に性病検査を受ける必要があるのです。
性病検査を受けられる場所
性病検査は、女性の場合は「婦人科」や「産婦人科」などで受診します。一方、男性の場合は以下の3ヵ所で検査が可能です。
(1)性感染症内科(性病科)
幅広い性病を専門に扱っている診療科で、男女ともに受診できます。さまざまな性病に対応しており、症状が性器以外の器官(のどや肛門など)に出ている場合でも、検査や治療ができるのが特徴です。そのため、性病に関することであれば最も検査や治療に優れているといえるでしょう。
(2)泌尿器科
尿路系(腎臓・尿道など)や男性生殖器系(陰茎・前立腺など)を専門に扱う診療科のことです。性病に関しては、泌尿器系や男性生殖器系の検査に限られるため、性病科の方が総合的な検査を受けられるでしょう。
(3)保健所
自治体が運営する保健所では、無料で性病検査を受けられます。ただし検査項目は限られ、「HIV」
「梅毒」「淋菌」「クラミジア」の4種類にしか対応していません。
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男性の性病検査方法
性病にはさまざまな種類のものがありますが、それぞれの病気を引き起こす細菌やウイルスなどが感染する部位は異なります。そのため、性病の種類によって検査方法は異なるのです。ここでは男性の性病検査の方法と、検査ごとにわかる性病の種類について解説します。
尿検査でわかる性病
性病の検査方法の一つが「尿検査」で、尿道にいる細菌を調べることで性病かどうか判定を行います。検査には自分で採尿した尿が使われますが、この際以下の2点に気をつけてください。
(1)採尿を行う1時間前からトイレを控えること
(2)採尿するのは「初尿(出始めの尿)」であること
一般的な会社の健康診断などでは、尿検査は中間尿(少し出した後の尿)を採取するよう指導があります。理由として、尿に細菌が含まれていると正確な検査の妨げになるからです。一方、性病検査では尿に含まれる細菌を確認するのが目的であるため、初尿を採取する必要があります。
また尿検査で診断できる性病は、以下のとおりです。
・クラミジア性尿道炎
・淋菌性尿道炎
・マイコプラズマ(尿道)
・ウレアプラズマ(尿道)
・亀頭包皮炎(カンジダ、一般細菌)
・トリコモナス など
血液検査でわかる性病
性病のなかには血液検査でなければわからない病気もあり、その一例として「梅毒」があります。梅毒は、2021~2022年にかけて感染者数が大きく増加した性病です。梅毒は病状が進行すると、血液に含まれた梅毒が全身に回り、手足や背中などに赤い皮疹が現れたり発熱や倦怠感を伴ったりします。
血液検査は、病原体の抗原(病原性の細菌やウイルスなど生体に免疫応答を生じさせる物質)と、抗体(体内に侵入した抗原を排除するために作られるたんぱく質)を測定することで行われます。血液検査の結果、抗原が「陽性」の場合は体内に細菌やウイルスが存在していることになります。
また、抗体が「陽性」の場合は、抗原が既に体内に侵入していて自己免疫が反応しているか、過去にしたことがあるということを示唆するのです。血液検査でわかる性病には、以下の種類があります。
・梅毒
・HIV、エイズ
・B型肝炎、C型肝炎
・性器ヘルペス など
うがい検査でわかる性病
最近では咽頭に感染する性病も増えており、そのうちの一つが「咽頭クラミジア」です。咽頭クラミジアは症状があまりなかったり、悪化しても症状が風邪と似ていたりするため、気づかないまま感染を周囲に広げているケースも少なくありません。そのため、性病の咽頭への感染が疑われる場合は、うがい検査で早期発見に努める必要があります。
性病のうがい検査では、カップに入った15~20mlほどの生理食塩水を口に含み、顔を上げて15~20秒程度ガラガラと勢いよくうがいを行います。その後、口のなかにあるうがい液をカップに回収し、検査を実施するのが一連の流れです。なお注意点として、検査を正確に行うために、検査をする1時間前から「飲食」「うがい」「歯磨き」は行わないようにしてください。
またうがい検査でわかる性病には、以下のような種類があります。
・咽頭クラミジア
・咽頭淋病
・マイコプラズマ(のど)
・ウレアプラズマ(のど) など
皮膚検査でわかる性病
皮膚検査では陰部の皮膚を綿棒などでこすり、採取したものを使って検査を行います。例えば「尖圭コンジローマ」は、ヒトパピローマウイルスが皮膚や粘膜に感染することで発症します。尖圭コンジローマの症状は、男性の場合は包皮や亀頭に突起や顆粒状のイボが複数できるのが特徴です。このようなケースでは、皮膚検査が行われるでしょう。また皮膚検査は、性病の種類や症状に応じて4つの検査方法が使い分けられます。
(1)抗原検査(病原体に特有のたんぱく質を検査する)
(2)DNA検査(病検体の遺伝子を検査する)
(3)塗抹検査(病原体そのものについて有無を検査する)
(4)培養検査(病原体を培養して検査する)
皮膚検査でわかる性病には、以下のような種類があります。
・尖圭コンジローマ
・性器ヘルペス
・トリコモナス
・カンジダ
・陰茎包皮炎(亀頭炎)
性病検査にかかる時間
性病検査にかかる時間は、受診する病院や検査方法によって違ってきます。一般的な病院の場合、診察と検査を含めて約20~30分程度が目安となっています。ただし病院によって、医師・看護師の数や設備などに違いがあり、また「即日検査(当日中に陰性の結果が出る検査)」や「精密検査」などを含めたさまざまな検査方法に対応しているでしょう。そのため、それぞれの病院や検査方法によってかかる時間が異なってくるのです。
また、病院によっては即日検査に対応していますが、検査結果の待ち時間は30~60分程度であることが一般的です。薬が出る場合では、待ち時間は「調剤薬局」か「院内処方」によるかでも変わってきます。また病院によっては事前予約にも対応しており、待ち時間なしで受診できるケースもあるので利用すると良いでしょう。
検査結果が出るまでの期間
性病の検査結果が出るまでの期間は、検査対象により異なります。ここでは、性病の種類ごとに検査結果が出るまでの時間・日数についてまとめました。
検査結果が出るまでの時間・日数 | |
梅毒 | 15~20分程度 |
淋菌 | 15~20分程度 |
性器クラミジア | 30~60分程度 |
HIV・エイズ | 15分程度 |
トリコモナス | 2日程度 |
B型肝炎・C型肝炎 | 4~5日程度 |
性器ヘルパス | 4~5日程度 |
尖圭コンジローマ | 1週間前後 |
マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症 | 1週間前後 |
亀頭包皮炎 | 1週間前後 |
性病の検査結果は、短いもので15~20分後、長いものだと1週間前後で結果が出るでしょう。また検査結果の報告は、再度の来院によるものが基本ですが、病院によっては電話やメールに対応しているケースもあります。検査内容によっては、即日検査に対応している病院もあるため、忙しくて時間があまり取れない方は利用を検討しましょう。
まとめ
ここまで、性病検査の必要性や受けられる場所、検査方法や結果が出るまでの期間などについて解説をしました。性病は、性行為の経験がある方なら誰でも感染するリスクがありますが、病気の種類によっては症状がなかったり風邪などと間違えてしまったりするケースもあるでしょう。自分が性病に感染していることに気づかないままだと、知らないうちにパートナーなどに感染を広めてしまう恐れがあります。そのため性病に不安のある方は、性感染症内科などで検査を受けることをおすすめします。
性病検査は症状にもよりますが、尿検査や血液検査など比較的短時間で終わるでしょう。また結果は、数十分から1週間前後で出ますので、自分やパートナーを守るためにも検査を受けるようにしてください。
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