ヘルペスの症状は、水ぶくれや潰瘍による痛み、痒みなどがあり、初めて症状が現れた場合は発熱を伴うこともあります。ヘルペスに感染すると、具体的にどのような症状が出るのか不安になる方も多いでしょう。
この記事ではヘルペスの症状や予防法を解説します。ヘルペスについて詳しく知りたい方に役立つ情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
ヘルペスとは
ヘルペスとは、ウイルス性皮膚炎の一種です。単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)に感染することで発症し、主に性器ヘルペスと口唇ヘルペスに分類されます。
性器ヘルペスは、性行為時にウイルスのついた粘膜や皮膚に接触することで感染するケースがほとんどです。
口唇ヘルペスは、タオルや食器などが感染の媒介となり、唇もしくは唇の周りに病変が現れます。また、幼少期に家族の唾液などを通じて口唇ヘルペスに感染することも少なくありません。
ヘルペスは再発しやすく、免疫力が落ちたり疲労が溜まったりした際に発症するのが特徴です。具体的な症状を知り、適切な予防策を取り入れましょう。
口唇ヘルペスの症状
口唇ヘルペスの主な症状は、唇に現れる水ぶくれです。ピリピリとした違和感の後に患部が赤く腫れて小さな水ぶくれが群発し、痒みを伴うことがあります。また、リンパ節の腫れや口内炎、発熱が起きることもあるでしょう。
口唇ヘルペスは、初めて症状が現れたときに重症化しやすく、再発のたびに軽症化していきます。
しかし、ヘルペスウイルスは一度感染すると完全に体外へ排出することができず、1年のうちに何度も繰り返し再発するケースも珍しくありません。適切な治療を行い、軽度の症状に抑えながら上手に付き合う必要があります。
性器ヘルペスの症状
性器ヘルペスの症状は、男性と女性で異なります。こちらでは男女別に具体的な症状を紹介するので、参考にしてみてください。
男性の場合
男性に現れる主な症状は、以下の通りです。
- 赤いブツブツとしたできもの
- 痒みを伴うただれ、水ぶくれ
- ヒリヒリとした痛み
- 排尿時の痛み
- 尿道から分泌液が出る
- 足の付け根にあるリンパ節の腫れ
- 全身の倦怠感
- 発熱
など
最初に、男性器に痒みのある小さな水ぶくれが出現します。2〜3日後に水ぶくれが潰れて潰瘍ができ、強い痛みを感じることがあるでしょう。症状が出始めてから1週間後に、最も症状が重くなります。
感染後、初めて症状が出た場合は発熱を伴うことがありますが、再発時に発熱することはほとんどありません。また、肛門性交で感染した場合は肛門の周りや直腸にも症状が現れます。
女性の場合
女性に現れる主な症状は、以下の通りです。
- 外陰部や膣の痛み、痒み、腫れ
- 小さな水ぶくれが多発
- 足の付け根にあるリンパ節の腫れ
- 排尿時の痛み
- 全身の倦怠感、痛み
- 発熱
など
女性は、男性よりも症状が重くなりやすく、強い痛みによって排尿や歩行が困難になる場合があります。また、性器に現れた水ぶくれや潰瘍が重症化すると、症状が膀胱や子宮に及ぶこともあります。
なお、男性・女性ともに2〜3週間ほどで症状が消えますが、ウイルスは体内に潜伏し続けるため、体調不良時などに再発を繰り返します。辛い思いをしないためにも、日頃から予防を意識することが大切です。
口唇ヘルペスの予防法
ここでは、口唇ヘルペスの予防法を紹介します。ヘルペスの再発を防ぐために取り入れてみましょう。
体調に気をつける
ヘルペスは、免疫力が落ちたときに再発しやすくなります。過労や睡眠不足は免疫力低下の原因になるため、体調管理に気をつけることが重要です。
規則正しい生活を心がけて睡眠を十分にとり、運動や趣味などでストレスを発散しましょう。風邪をひいた場合はすぐに体を休め、高熱にならないようにしてください。
また、1日3回の食事で栄養をしっかり摂取することも再発の予防になります。大豆製品や魚介類、肉、乳製品、野菜、果物などをバランスよくとれるように意識するのがポイントです。
周囲への感染に気をつける
口唇ヘルペスの感染経路として最も多いといわれているのが家族間感染です。唇に水ぶくれが現れているときは最も感染力が強い状態なので、他の人に感染させないよう注意を払う必要があります。タオルや食器の使い回しは避け、使用後は洗剤を使ってしっかり洗ってください。
感染者が使用したタオルは他の洗濯物と一緒に洗っても問題ありませんが、日光でよく乾かすことが大切です。なお、ヘルペスウイルスは熱に弱いので、お風呂のお湯によって感染する心配はないでしょう。
紫外線に気をつける
多量の紫外線は免疫力を低下させ、ヘルペスが再発する原因になります。UVカット効果のあるリップクリームや帽子などで紫外線対策をしてください。
ただし、唇は他の皮膚と比べて繊細であるため、リップクリームの成分に注意する必要があります。香料や着色料などアレルギーを引き起こしやすい成分を含有せず、天然成分を中心に配合したものがおすすめです。
マスクは、ウイルスの付着や侵入を防ぐとともに、直射日光による皮膚へのダメージを抑えることにも繋がります。しかし、マスクで擦れて水ぶくれが潰れると症状が悪化するため、上からガーゼなどを当てて保護するとよいでしょう。
飲酒を控える
アルコール類は、ヘルペスによる炎症を悪化させることがあるため、症状が出ている間は控えてください。特に、唇に水ぶくれが出ている状態では飲酒を避けることが重要です。
また、アルコールは免疫力の低下にも繋がります。ヘルペスを発症しているときはもちろんのこと、症状が現れていなくても飲酒を控え、免疫力の低下を防ぐようにしましょう。
お酒の飲み過ぎは内臓に負担をかけるだけでなく、深夜まで深酒することで睡眠不足の原因になる場合もあります。規則正しい生活でヘルペスを防ぐためにも、お酒との付き合い方を見直してみるとよいかもしれません。
性器ヘルペスの予防法
ここでは、性器ヘルペスの予防法について紹介します。基本的な予防法を確認し、発症を抑えましょう。
コンドームをつける
性器ヘルペスは、性行為の際に皮膚や粘膜に触れることで感染するため、コンドームをつけることが重要です。コンドームによって物理的なバリアができ、ウイルスのついた体液に接触するのを防げます。
コンドームを使っても完全にヘルペスを防げるわけではありませんが、感染率を下げることができます。できる限りウイルスとの接触を抑えるため、性行為の最初から最後までコンドームを装着してください。
また、ヘルペスウイルスは、肛門やお尻などさまざまな場所に存在する可能性がありますので、肛門性交や口唇性交の際も必ずコンドームを使いましょう。
体調に気をつける
ヘルペスウイルスは症状が治っても知覚神経節に潜み続け、免疫力が低下した際に神経を伝って再び性器の粘膜や皮膚に病変を発生させます。そのため、体調管理に注意して免疫力が落ちないようにしましょう。
免疫力の低下を防ぐには、疲労やストレスを溜めないようにしっかりと休息を取り、栄養バランスのとれた食事を心がけると効果的です。忙しくても1日3回の食事できちんと栄養を摂取し、アルコールの飲み過ぎには気をつけるようにしてください。
体調に気をつける
ヘルペスは、無症状のままパートナーに感染させている可能性もあるため、感染が発覚したらパートナーも一緒に医療機関を受診してください。自分だけ治療をしてパートナーが受診しなかった場合、自身の症状が治っても、ヘルペスウイルスを持ったパートナーから再び感染する恐れがあります。
「性器ヘルペスになったと伝えるのは気まずい」と感じることもありますが、カップル同士で感染を繰り返すのを防ぐためにも医療機関の受診は必須です。感染がわかったら、できる限り早めにパートナーに伝え、適切な治療を受けましょう。
まとめ
ヘルペスは、一度感染すると完全に排除することはできず、一生付き合っていくことになるウイルスです。もし症状が現れたら速やかに医療機関を受診し、ウイルスの増殖を抑えるための治療を行ってください。症状が治った後は、再発を防ぐために体調管理に気をつけることが大切です。
また、身近な人に感染を広げないための対策も意識する必要があります。性器ヘルペスの場合はパートナーとともに医療機関を受診し、症状が悪化しないように対処していきましょう。
医療機関へ行くのが難しい方は自宅で検査できる「FemCHECK」がおすすめ
医療機関へ行くのが恥ずかしい、忙しくて病院へ行く時間が確保できない方はFemCHECKで自宅で簡単に性病の検査ができます。
FemCHECKは婦人科医が作った、自宅で検査ができる郵送の性病検査キットです。
結果が陽性であった場合は、オンライン診療で診察からお薬の処方まで自宅で完結させることが可能です。
おりものの異常がある、性病の心配がある方は一度検査してみることをお勧めします。
以下のバナーから注文することができます。時期によっては品薄になる場合があるのでご注意ください。