「マイコプラズマ」と聞くと、肺炎を想像する方も多くのではないでしょうか。
しかし近年では、さまざまな不調を引き起こす性病のマイコプラズマに悩む人が増えています。
感染しても自覚症状がないケースも多いため基本知識を理解しておくことが大切です。
この記事では、マイコプラズマの性病と肺炎の違いや性病の感染経路、原因、予防方法、そして治療法などについて解説します。
マイコプラズマとマイコプラズマ肺炎
マイコプラズマとは、キスやオーラルセックスを含む性行為による粘膜同士の接触によって引き起こされ、マイコプラズマ肺炎は、飛まつ感染や接触感染によって気管や気管支から感染する肺炎のことを指します。
マイコプラズマとマイコプラズマ肺炎の違いを整理すると、以下のとおりです。
マイコプラズマ | マイコプラズマ肺炎 | |
原因菌 | マイコプラズマ・ジェニタリウムマイコプラズマ・ホミニス | マイコプラズマ・ニューモニエ |
感染経路 | キス・オーラルセックスを含む性交渉 | 飛まつ感染・接触感染 |
潜伏期間 | 1~5週間 | 2~3週間 |
症状 | 喉の腫れ・(男性)性器の痛み・(女性)性器周辺の痛み など | せき・発熱・喉の痛み・筋肉痛 など |
両者は原因菌から異なる病気であり、感染経路や症状などさまざまな点で違いがあります。
マイコプラズマの原因と感染経路
マイコプラズマの原因菌は、「マイコプラズマ・ジェニタリウム」と「マイコプラズマ・ホミニス」の2種類です。
感染者とキスを含む粘膜の接触があった場合に、感染の可能性があります。具体的には、コンドームなしの性交渉をはじめとして、オーラルセックスやディープキスなどによって感染する危険性が高まります。
オーラルセックスでは、性器と喉が接触することでも感染してしまう可能性があるため注意が必要です。
性病としてのマイコプラズマは、多くの人に認知されていません。1度の性行為で感染する可能性は30%程度とされており、感染率の高さはクラミジアや淋病と同レベルの性病です。
潜伏期間
マイコプラズマに感染してから症状が出るまでの期間は、1~5週間程度が一般的です。
ただし、実際の潜伏期間には個人差があり人によっては感染の翌日から数日程度で症状が出ることもあれば、5週間過ぎても症状が出ないことも珍しくありません。
特に女性の場合は、感染から長期間経過しても症状が出ないケースも多いとされています。
上記の目安はあくまでも一般的なものであり、性行為後に何らかの違和感があれば早期に医療機関へ相談することが大切です。
予防方法
マイコプラズマを予防するにはまず、不特定多数の人との性行為を避けることが大切です。また、性行為の際には、オーラルセックスも含めてコンドームを正しく使用することも重要です。ただしコンドームを使ったとしても、100%感染を防げるわけではありません。
症状
マイコプラズマに感染した際の症状には、男女で異なるものと性別を問わず共通しているものがあります。
そのためここでは、主な症状について以下の3つに分けて解説します。
- 男性
- 女性
- 男女共通
一般的には、淋病よりも症状が緩やかです。
クラミジアに似ているとされることも多いのですが、症状の種類や程度には個人差があります。
男性の症状
男性の症状としては、以下が挙げられます。
【主な症状】
- 性器のかゆみや違和感
- 排尿時の痛み
- 尿道からの膿み
男性は、女性と比較して症状が出やすいことが一般的です。
最初は性器にかゆみや違和感がある程度だったとしても、放置することで急性尿道炎や精巣上体炎、慢性前立腺炎などに発展する恐れがあります。
また、マイコプラズマ・ホミニスが原因菌である場合は男性不妊との関連性があるとも言われており、いずれにしても早期治療が重要です。
女性の症状
女性の症状としては、以下が挙げられます。
【主な症状】
- おりものの量の増加
- 排尿時の痛み
- 外陰部のかゆみや違和感
- 子宮頚部の炎症
女性の場合も、性器やその周辺に何らかの症状が出ることが一般的です。ただし、女性が感染したケースでは症状が出ないことも多くあります。放置することで子宮頚管炎や骨盤腹膜炎、さらには不妊症や流産・早産につながることもあるため、気をつけなくてはいけません。
自分は症状が出ていなくても、パートナーへ感染を広げてしまう恐れもあります。何らかの違和感を覚えた場合はもちろん、マイコプラズマ感染者と性行為をしたことがわかった場合も早期に医師に相談しましょう。
男女共通の症状
男女共通の症状としては、以下が挙げられます。
【主な症状】
- 喉の腫れや痛み
- せきが出る
性別を問わず、喉の部分に何らかの症状が出ることが特徴的です。
ただし、喉の部分だけであれば風邪の症状と似ていることから、性病に感染したと自覚することは難しいといえます。
放置したまま他の人と性行為を行えば、感染を広げてしまう恐れもあるでしょう。身体に違和感があれば、いずれにしても早期に医療機関へ相談することが大切です。
マイコプラズマの検査方法
マイコプラズマの検査方法としては、主に以下が挙げられます。
【主な検査方法】
- 男性:尿検査
- 女性:子宮頚管からの検体(分泌物)採取
- 男女問わず:うがい液による検査
上記のいずれも、採取物のDNAを調べるPCR検査です。
感染が疑われる性行為から24時間以上が経っていれば、検査は可能です。
また、上記検査を病院で受ける以外に、インターネット通販で取り寄せできる検査キットを使用する方法もあります。
検査キットを使用する場合は、自分で検体を採取し、所定の検査機関へ送付するだけで検査が可能です。
ただし検査キットを使用した結果陽性であれば、改めて病院へ行って検査を受け直す必要があります。
治療方法
細菌が原因であるマイコプラズマの治療は、主に抗生物質を使って行います。
感染している原因菌の種類によって抗生物質の種類は異なりますが、主に推奨されているのはマクロライド系やニューキノロン系のものです。
抗生物質を一週間程度服用した後に、改めて医師の診断を受けて今後の治療について考えてもらいます。
ただし、一週間抗生物質を飲んだだけでは完治しないことも少なくありません。少なくとも処方された薬を飲み切ることや、飲み切った後に再検査を受けて完治しているか確認することが大切です。
また、効果が見られない場合は種類を変えて治療を続けることもあります。
マイコプラズマの抗生物質は市販では手に入らないことから、必ず医師の診察を受けたうえで処方してもらいましょう。
まとめ
マイコプラズマは、性行為を行い粘膜が接触することで感染する感染症です。
キスやオーラルセックスによっても感染する可能性があるため、予防には不特定多数の人と性行為をしないことや、コンドームを正しく使用することが求められます。
最初は喉や性器周辺のかゆみや違和感程度だったとしても、大人しくしているだけでは治りません。
もし何らかの違和感があるときやマイコプラズマ感染者と性行為をしたことがわかった場合には、早期に医療機関へ相談しましょう。
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