カンジダとクラミジアの違い

感染症にはさまざまな種類があり、カンジダとクラミジアも感染症です。しかし、カンジダとクラミジアの名前は聞いたことがあっても、違いや感染する原因などを知らない方は少なくありません。

そこでこの記事では、カンジダとクラミジアの原因の違いや治療法、予防法などを紹介します。この記事を読んでカンジダとクラミジアに感染しないためだけではなく、感染を疑うときに正しく行動できるようにしましょう。

カンジダとクラミジアの違い

カンジダとクラミジアの違い

カンジダとクラミジアは性病に分類され、ほかの性病よりも名前を聞く機会がある種類です。しかし、カンジダとクラミジアの違いを知らないことは珍しくありません。「カンジダとクラミジアの違いは?」「感染したらどんな治療法があるの?」など疑問に思うこともあるでしょう。

ここからは原因・症状・治療法に注目して、カンジダとクラミジアの違いを紹介します。感染しないための行動をとるときはもちろん、感染したときの対処が正しくとるためにも参考にしてください。

原因の違い

カンジダとクラミジアはどちらも性病ですが、原因は異なります。しかし、カンジダまたはクラミジアに感染したり、授業で受けたりしない限り詳しく原因まで知る機会はほとんどありません。

ここでは、カンジダとクラミジアの感染の原因に注目して違いを見ていきましょう。カンジダとクラミジアは身近な性病で、誰でも感染する可能性があります。感染しないことはもちろん、感染したときに気づくためにも原因から知っておくことは大切です。

カンジダの感染原因

そもそもカンジダは、口・性器・消化器などに誰でも持っている常在菌でカビに分類されます。感染するきっかけは体の抵抗力の低下や性行為です。たとえば、風邪を引いたり抗生物質を使用したりしたときは抵抗力が低下しやすいため、カンジダに感染しやすくなります。

また、性行為のパートナーがカンジダに感染していると、自身も感染しやすくなります。カンジダの感染原因は以下の通りです。

  • 抵抗力の低下(風邪、ストレス、疲れなど)
  • ホルモンバランスが崩れる(妊娠中や生理前後)
  • 抗生物質を使用している
  • 性行為
  • HIVに感染している  
  • 糖尿病    など

さまざまな原因がありますが、いずれも体調が崩れているときに感染・発症しやすいことが特徴です。

クラミジアの感染原因

クラミジアは性行為、クラミジアに感染している方の体液に触れることなどが主な感染原因です。たとえば、体液が粘膜に付いたり、赤ちゃんが産道を通るとき母体がカンジタに感染していたりすると感染します。

クラミジアが発症しやすい部位は以下の通りです。

  • 咽頭
  • 直腸
  • 子宮頸管
  • 尿道    など

ただし、体液に触っただけでは感染しません。カンジタに感染している方の体液が、粘膜に付着すると感染する条件が揃います。また、カンジダは常在菌ですが、クラミジアは常在菌ではありません。

症状の違い

カンジダとクラミジアとでは症状にも違いがあります。たとえば、カンジダは白いおりものが出たり尿道炎を発症したりします。一方、クラミジアは不正出血や睾丸が腫れるなどの変化があります。もちろん、違いだけではなく共通する症状もあるため、どちらに感染しているか判断できないことも珍しくありません。

ここからは、カンジダとクラミジアの症状の違いに注目して紹介します。疑わしい症状があるときは、性行為を控えたり避妊具を使用したりして感染を広めないようにしましょう。

カンジダの症状

カンジダは感染した部位や性差で症状が異なります。

性別感染部位・症状
男性【尿道】かゆみ違和感尿道炎:性交時や排尿時の痛み【亀頭・包皮】赤みかゆみカサカサする分泌物ただれる※包茎の方は包茎でない方と比べるとカンジダになりやすい
女性【膣】かゆみ違和感おりものの変化(カッテージチーズ状や酒粕状など)おりものの量が増える膣に白っぽい苔状の物が付く性行為時の痛み【外陰部】かゆみ違和感ヒリヒリする白っぽい苔状の物が付く

このほかにも今まで経験したことがない、もしくは、変化したことがあれば速やかに受診しましょう。

クラミジアの症状

クラミジアの症状も男性と女性とで異なります。

性別感染部位・症状
男性【尿道】排尿時の痛みや違和感尿道から膿や白い分泌物が出る【のど】痛み違和感【精巣】睾丸が痛くなる睾丸が腫れる微熱が出る
女性【子宮】子宮頸管炎や子宮内膜症などになる下腹部痛【膣】かゆみ痛みおりものが変化する不正出血

さまざまな症状がありますが、半数程度の方が感染していても気づきません。パートナーが体調の変化を訴えているときはもちろん、性行為の経験があればリスクはあるため日頃の体調を気にすることも大切です。

治療法の違い

カンジダとクラミジアは性感染症ですが、治療法は異なります。それぞれの病気に合った治療を受けなければ、体調が思うように回復しません。

ここからは、カンジダとクラミジアの治療法を紹介します。どちらの治療法も、通院で完了する内容です。受診する時間は必要ですが、毎日、通院することはありません。少しでも症状が軽いうちに治療したほうが、治療も短期間で終わります。体調に変化を感じていたり、パートナーが感染していたりしたら受診しましょう。

カンジダの治療法

カンジダの主な治療法は内服薬・軟膏・膣錠での治療で、治療期間は数日が目安です。男性の治療は、尿道に対しては抗真菌薬の内服薬、皮膚には抗真菌薬の軟膏を使用します。

一方、女性は膣のカンジダには膣錠と抗真菌薬の内服薬と軟膏、皮膚は抗真菌薬の内服薬と軟膏が処方されます。ただし、妊娠中あるいは妊娠している可能性がある方に対しては、内服薬は使用しません。また、カンジダは常在菌のためゼロにすることもできないため、薬を使用して量を減らすことを目的として使用します。

クラミジアの治療法

クラミジアの治療法は、内服薬での治療が一般的です。抗生物質が処方され、1週間ぐらい内服して治療します。まれに自然治癒することもありますが、治癒するまでに1年ぐらいは時間がかかります。

さらに、その間に体調が崩れて抵抗力が低下したり、感染したクラミジアが活発に活動すると症状が悪化したりする可能性もあります。

たとえば、適切な治療を行わなければ症状が進行し、慢性的な腹痛や卵管が閉塞するリスクが高まります。そのため、診察を受けて病院で処方された薬を医師の指示通りに使用しましょう。

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性病にならないための予防法

性病にならないための予防法は、性行為をしないことです。そのほかの予防法もあります。

  • 性行為をするときはコンドームを使用する
  • 特定の相手を決め不特定多数とはしない
  • うがいをする
  • 性行為前後は入浴する
  • 定期的に性病検査を受ける
  • 生理中は性行為を行わない  など

パートナーの協力も必要な予防法と、自分でできる予防法もあります。性病になっても薬はありますが、感染しなければ受診する時間を確保する必要はありません。そのため、カンジダとクラミジアは予防できるためしっかりと予防法を実行しましょう。

性病の放置は危険!

性病の放置は危険!

性病は自然治癒する可能性はありますが、自然治癒を待っている間に状態が酷くなったりほかの病気を併発したりする恐れがあります。たとえば、クラミジアを放置すると不妊や子宮外妊娠の原因になります。

さらに、性病治療のために受診することに抵抗を感じる方も少なくありません。しかし、少しでも状態が軽いうちに治療を受けて、さまざまなリスクを回避することが大切です。そのため、異常を感じているなら速やかに受診して治療を受けましょう。

まとめ

性病検査のまとめ

カンジダとクラミジアはどちらも性病で、原因や症状が似ていることもあります。どちらの病気も治療法があり、受診すると内服薬や軟膏などで治療を行います。

性病を予防するためには性行為をしない、避妊具を使用するなどの予防法で対策できます。誰でもできる予防法なので、感染するリスクを減らすためにもパートナーと話し合って行うことが大切です。もちろん、少しでも異変を感じたりリスクがあったりする場合は、速やかに受診しましょう。

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