A型肝炎の感染経路は?ワクチンを接種してしっかり予防しよう!

A型肝炎は、性行為や流行している地域への渡航、加熱が不十分な食材の摂取などを感染経路としたウイルス性の肝炎です。感染経路を断つことも大切ですが、ワクチンの接種など効果的な感染対策もあります。

この記事では、A型肝炎の感染経路や予防法、検査方法や治療法について解説します。A型肝炎の感染リスクがある方や、感染の疑いがある方はぜひ参考にしてください。

A型肝炎とは

A型肝炎とは、A型肝炎ウイルスに感染すると発症する肝炎のことです。感染力が極めて強く、潜伏期間は15~50日間程度です。

確認される典型的な症状は、発熱や頭痛などが数日続いた後、嘔吐や黄疸、褐色尿、白色便といった症状が現れます。B型肝炎やC型肝炎とは異なり、原則慢性化はしません。

子どもが感染した場合は比較的軽症で済みますが、高齢での感染は合併症の頻度が上がり、死亡のリスクが高まります。

A型肝炎の主な感染経路

ここからは、A型肝炎の主な感染経路3つについて解説します。

性行為による感染

A型肝炎は性行為が感染経路の一つで、肛門性交(アナルセックス)や口腔性交(オーラルセックス)をすることで感染のリスクが高まります。A型肝炎がアナルセックスといった性行為を媒介として広まり、大流行することもあります。

流行地域からの感染

国外の流行している地域に渡航することで、A型肝炎ウイルスに感染してしまうケースがあります。特に衛生設備が不十分で、きれいな飲食物が手に入らない地域への滞在は、感染リスクが上がります。A型肝炎ウイルスは全世界に分布していますが、特にアジアや中南米、アフリカが流行地域です。流行している地域では子どものころにA型肝炎ウイルスに感染していて、ウイルスに対して免疫があります。

しかし、日本といった小児感染の可能性が低い、免疫が獲得されていない地域では、若者や成人での感染が目立ちます。国外に行く際は、渡航先がA型肝炎ウイルス流行地域に認定されていないか、衛生面での設備が整っているのかなどをよく調べましょう。

不十分な加熱による食材からの感染

A型肝炎ウイルスは、加熱が不十分な食材からも感染します。汚染された上水道や汚染食品、汚染貝類の生食での感染が顕著です。また、冷凍してもウイルスは不活性化しないため、冷凍食品や氷からの感染に注意が必要です。

日本ではムラサキ貝と握りずしからの感染が確認されていますが、国外では海産物、野菜やフルーツ、水が主な感染経路として推定されています。

A型肝炎でみられる症状

A型肝炎では、38℃以上の発熱や頭痛などの症状が数日続いた後に、食思不振や吐き気、嘔吐といった消化器症状が確認されます。また、黄疸や肝腫大、褐色尿、白色便も典型的な症状で、一般的には慢性化しにくいです。

しかし、50歳以上では、劇症化といった合併症リスクが高くなり、死に至ることもあります。感染後に易刺激性や興奮、混乱、不眠といった精神神経症状が確認されたら劇症化を疑った方がよいでしょう。全年代での致死率は0.3%程度ですが、高齢で罹患すると命に関わるので注意が必要です。

A型肝炎の検査方法と治療方法

A型肝炎感染の検査は、一般的に血液検査をし、血中に抗体があるかを調べます。血中にはIgM-HA抗体が現れるのが特徴で、これはB型肝炎やC型肝炎といったほかの肝炎では検出されません。

ここからは、A型肝炎の検査方法と治療方法を具体的に解説します。

A型肝炎の検査方法

A型肝炎の検査方法は、血液検査で血中にIgM-HA抗体があるかを調べます。IgM-HA抗体は感染初期に現れ、黄疸発生の約1~2週間後にピークに達し、3〜6ヶ月間陽性状態を持続します。

初回検査で陰性結果が出た場合でも、疑いがあるなら1~2週間後に再検査をしましょう。血液や便からのPCR法での診断もできますが、実施可能な施設が限られています。

A型肝炎の治療方法

A型肝炎の治療には、特別な方法はありません。安静にすることと栄養療法を行い、抗体ができるのを待つのが治療です。回復するまで1~2ヶ月程度は安静にしなければならないため、一時的ですが日常生活に影響が出ます。

また、肝臓へのダメージを避けるため、肝障害を起こす可能性がある薬剤は控えましょう。高齢者や肝障害が強ければ劇症化するおそれがあるので、急性肝炎の治療が必要になります。劇症化した場合は症状に合った治療が必要になるため、治療経験が豊富な専門施設へ連絡してください。

A型肝炎の予防法

A型肝炎はしっかり予防を行えば、感染リスクの大きな低下につながります。ここからは、A型肝炎の予防方法を2つ紹介します。

食材は十分に加熱する

A型肝炎ウイルスは経口感染するため、口から入る食べ物や飲み物はしっかりと加熱処理をする必要があります。ウイルスは、85°Cを超える温度で1分間以上加熱すると死滅します。

特に流行地域での未加熱の野菜や生水、魚介類を食す際は、A型肝炎に感染するおそれがあります。そのため、よく加熱されているかどうかを確認して、食事を取ることを心がけましょう。また、水は市販のミネラルウォーターを購入することをおすすめします。

ワクチンを接種する

A型肝炎の予防には、ワクチン接種が有効策です。ワクチンの有効期間は5年間で、2~4週間間隔で2回接種し、約半年後に3回目の接種をします。

主な流行地域であるアジアやアフリカ、中南米への渡航予定者はワクチンを接種するべきでしょう。しかし、日本と海外で使用されているA型肝炎ワクチンは、製造する際に用いたウイルス株やウイルスの遺伝子が異なります。そのため、日本で未承認のワクチンを接種した場合、副作用が出ても医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。輸入ワクチンの接種を検討している方は、接種後の国の対応についても確認が必須です。

ワクチン接種を希望する場合、厚生労働省検疫所の公式webサイトから予防接種実施機関を検索できます。施設名や住所、ワクチンの種類を入力することで検索可能です。

まとめ

A型肝炎は若い年齢では一過性の症状で治ることが多いですが、高齢になると劇症化のリスクが上がり、死亡することもあります。感染経路は、経口感染やアナルセックスといった性行為などで感染します。

A型肝炎ウイルスの感染を予防するためには、不特定多数との性交渉を避ける、食べ物や飲み物は十分に加熱してから口に入れる、海外に渡航する予定があればワクチンを接種などが期待できます。特に海外に行った際の食事は、十分に加熱処理をされているかを確認してください。万が一A型肝炎の疑いや症状が出た場合は、速やかに受診しましょう。

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