抗生物質は市販では買えない!性病かもと思ったら病院へ

性病は感染している人との性交渉により発症する病気ですが、病原体や症状はさまざまです。そのため、治療薬となる抗生物質も病気によって異なります。また、性病に効果のある抗生物質ですが、使用にあたり、副作用が出る場合も少なくありません。

この記事では、抗生物質が市販で購入できない理由と、性病の症状の具体例、治療薬となる抗生物質について解説します。

抗生物質は市販では手に入らない

性病の治療薬でよく使われる抗生物質は、市販で手に入れることはできません。効果が非常に高い反面、副作用も強く、症状によっては命に危険を及ぼします。また、性病の種類によっては効果のある抗生物質と、効果のない抗生物質があります。購入が自由になると、効果のない抗生物質を手に入れるおそれがあり、副作用に苦しむだけということになりかねません。

抗生物質が市販で購入できないもう一つの理由は、薬物乱用への懸念が挙げらられます。抗生物質を不適切な用法・用量で使用すると、薬剤に対して耐性を持つ細菌が生まれる可能性があります。抗生物質の使用には専門的知識が必要であるため、必ず医師の診断を受けた上で適切に服用しましょう。

性病と抗生物質の種類

性病にはさまざまな種類があり、種類によって特徴が異なります。発疹や水疱といった、目で見てわかるものだけではありません。症状が体内で出ることもあるほか、自覚症状がないまま日常生活を送ることもあるでしょう。

また、発症しても症状が一度消える性病もあり、早期発見できずに、治療に遅れが出ることもあります。性病の治療には抗生物質を使用しますが、薬だけに頼っての治療は困難です。性病を治すためには、まず健康的な生活を心がけて、薬物療法にのぞみましょう。

性病の種類は多くありますが、ここでは「梅毒」「淋菌感染症」「性器ヘルペス感染症」「クラミジア」の病状と経過、有効な抗生物質について解説します。

梅毒

梅毒は、梅毒トレポネーマという病原体により引き起こされる性感染症で、潜伏期間は感染から1~13週間程度です。発症数は近年増加傾向にあり、2019~2020年には一時減少したものの、2021年には再び増加し、2022年には1万人を突破しています。社会問題としても取り上げられるようになりました。

梅毒は、性行為による感染者の粘膜や皮膚接触で感染します。性器の接触だけでなく、口や肛門などの接触も感染経路の一つです。初期症状は陰部や唇付近、口内、肛門付近のしこり、痛み、発疹などです。一定期間で消失することが多く、検査や治療が遅れる危険性があります。治療をしなければ、脳や心臓といった複数の臓器に病変が生じ、死にいたることもあります。

また、梅毒は、一度治っても再発のおそれがある性病です。さらに、妊娠中に梅毒に感染すると、お腹の赤ちゃんにも感染することがあり、死産や早産、新生児死亡のリスクが高くなります。なお、梅毒に対する治療薬は、抗生物質の「ペニシリン」が有効です。

淋菌感染症

淋菌感染症は、淋菌という細菌に感染した場合に引き起こされる性感染症で、潜伏期間は2~7日程度です。感染力が非常に強く、口や肛門、尿を使った性行為も感染経路です。男性はすぐに症状が現れ、歩行が困難になるほどの激痛を伴います。

しかし、女性は症状に気づきにくく、治療が遅れることがよくあります。男性では排尿時痛や膿の排泄で発症し、精巣上体炎と呼ばれる炎症が起きるのが特徴です。女性では膣周囲に感染するため症状が出にくく、卵管炎や卵巣炎を起こし、不妊の原因になります。淋菌は、抗菌薬により治療が可能です。

治療薬には、スペクチノマイシン(筋注)、オフロキサシン(経口)、セフィキシム(経口)、ビブラマイシン(経口)などが用いられています。

性器ヘルペス感染症

性器ヘルペスウイルス感染症は、単純ヘルペスウイルスの感染による性感染症で、潜伏期間は3~7日程度です。口と口との接触や唾液、感染した皮膚表面との接触で感染します。また、口と性器との接触でも、性器ヘルペスを引き起こします。主に口の周りへの感染が口腔ヘルペスの原因です。

感染後は、外陰部の不快感を覚えた後、発熱や全身倦怠感、強い疼痛等が現れます。その後、多発性の潰瘍(皮膚の浅いえぐれている状態)、小さな水疱が急激に出現します。男性では包皮や亀頭、女性では外陰部や子宮頚部に症状が出るのが特徴です。症状が治まっても、月経や性交、心身の疲労で再発を繰り返します。

治療には抗ヘルペスウイルス薬を使用します。性器ヘルペスの治療には抗生物質の「アシクロビル」が有効です。急性型といった症状が強い場合には、経口もしくは静注による全身療法を行います。

クラミジア

クラミジアは、クラミジア・トラコマチスという病原体による性感染症で、潜伏期間は感染後1~3週間程度です。性交や性交類似行為によって、感染部位への粘膜接触や分泌物との接触で感染します。

男性では、急性尿道炎を起こし、尿道の不快感やかゆみを生じることがあります。女性では、子宮頸管炎を起こし、感染が子宮内膜、卵管を通し、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤内炎症性疾患等が起こります。男女ともに、症状が軽いので、自覚症状がないことが多いです。そのため、気づかないうちにクラミジアを広めていることがあります。

治療薬は、「テトラサイクリン系薬」「マクロライド系薬」「ニューキノロン系薬」といった抗生剤を使います。

抗生物質の副作用と注意点

抗生物質には、主に内服薬と外服薬があります。内服薬はカプセル状や錠剤が主で、外服薬は軟膏の使用が多いです。抗生物質は効果が非常に強力ですが、病原菌以外の身体に害のない菌も殺菌する場合があります。抗生物質を服用するにはメリットだけではなく、デメリットも考えなければなりません。

抗生物質の使用には副作用があり、使用には専門的知識のある医師の指導が必須です。適切な処方を受けなければ、治療中の病気とは異なる症状が出て、体調をより悪くする可能性があります。

ここでは、抗生物質の副作用と注意点を内服薬と外服薬に分けて紹介します。

抗生物質の副作用(内服薬)

抗生物質の内服薬の副作用は、消化器症状や皮膚症状、血液に関する症状と多岐にわたります。特に多いのが、下痢や胃のむかつきといった消化器症状です。湿疹や蕁麻疹といった皮膚症状も頻度が高く、注意・観察が必要となります。抗生物質を使用すると殺菌しすぎてしまうため、副作用として胃腸や血液、皮膚などに影響が出ます。

特に頻度が高く現れる副作用は以下のとおりです。

  • 下痢
  • 腹痛
  • 湿疹
  • 貧血
  • 疲労感
  • カンジダ膣炎(女性)

副作用には、動悸・息切れ・低血圧・呼吸困難といった生命の危険に直結する症状もあります。また、血小板減少や顆粒球減少といった見た目ではわからない副作用もあるため、随時血液検査をしましょう。

抗生物質の副作用(外服薬)

抗生物質は、内服薬だけではなく、患部に直に塗る外服薬もあります。特に軟膏はよく使われる外服薬です。外服薬は、内服薬と比べると副作用の発症は少ないですが、全くないわけではありません。主に皮膚に副作用が出ますが、皮膚以外の部位にも出ることがあります。特に頻度が高く現れる副作用は、以下のとおりです。

  • 発疹
  • 赤み
  • 過敏症
  • 蕁麻疹
  • 過敏症

高齢者や小児は長期連用を控える必要がある、アトピー体質の方は避ける必要があるなど、薬によって使用を注意しなければならない場合があります。正確な発症頻度は不明ですが、腎障害や難聴といった重度の症状も確認されています。そのため、服用の際は、医師や薬剤師の指導を受けてください。

抗生物質が効かない性病もある

「アジスロマイシン」「セフトリアキソン」といった淋病の第一選択として使用される薬で治療をしても、効果がない淋病が発見されました。これは「スーパー淋菌(H041)」と呼ばれ、感染力が非常に高く、感染すると命の危険を伴う性病です。抗生物質が効かなくなった原因は、淋病が薬剤に耐性を持ったことが挙げられます。薬剤に耐性を持った菌のことを「薬剤耐性菌」と呼びます。

薬剤耐性菌は、自己判断で治療薬の服用を止めることや、用法・用量を守らないで服用することで、現れる細菌です。細菌が身体から完全に消える前に薬を止め、残った菌の中に抗生物質に耐性を持つ菌が繁殖すると、薬剤耐性菌が現れます。薬剤に耐性のある菌は、耐性を持っていない別の細菌に伝達され、その細菌も薬剤に耐性を持ちます。

スーパー淋病も薬剤耐性菌で、対抗できる抗生物質が開発されておらず、世界中での感染が懸念されている性病です。

まとめ

性病には種類があり、病原体も異なるため、治療方法はさまざまです。どの性病にも抗生物質が有効ですが、病気によって効果のある薬と効果が期待できない薬があります。必ず専門的知識を持った医師や薬剤師の指導を受けましょう。

また、抗生物質は市販での購入ができず、医療機関で受診しなければ処方されません。性病は自然治癒しない病気で、症状が軽くなっても、身体の中には細菌が残っています。適切な治療を受けなければ、男性では無精子症、女性では不妊の原因になるため、性病と診断されたら定期的に受診をしましょう。

また、予防として、性行為時は必ずコンドームを使用することや、不特定多数との性交渉は避けることが大切です。性病の疑いがある症状が出た際には、迷わず医療機関へ相談しましょう。

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